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【医師監修】ジェントルマックスプロは効果ない?3回・5回で変化を感じない時の見方

医療法人Clara理事長神林由香
【記事監修】神林 由香
専門分野
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本美容内科学会評議員
日本抗加齢学会正会員
経歴

メンズクララ院長、医療法人Clara理事長
東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て、現職。
医師は客観的な事実を監修しており、特定の商品をおすすめするものではありません。

ジェントルマックスプロを3回、5回と受けたのに「思ったほど毛が減らない」「抜けないから効果ないのでは」と不安になることがあります。

結論
  • 効果は「長期的な減毛」。3回・5回の回数だけでは、効かないと判断できません
  • 機器の公式文書(電子添文)は複数回の治療が必要とし、米国の医療機関Mayo Clinicは多くの人で4〜8回と説明
  • 見るのは回数ではなく、自己処理の頻度・毛の密度・生えそろうまでの期間です
  • 毛抜き・ワックスで抜くのは、電子添文が治療の6週間以内は避けるよう示しています
  • 毛が濃くなった、赤い膨らみや水疱が出た時は、施術先へ早めに相談を

電子添文は、国の機関(PMDA=医薬品医療機器総合機構)が公開している、医療機器の取扱説明にあたる公式文書です。この記事では、電子添文と公開されている医学情報をもとに、3回・5回の見方と相談の目安を整理します。

いま知りたいことから読む

あなたの状況読むところ
これから受ける・機種を選んでいるなぜ複数回の施術が必要なのか / 痛み・冷却が不安なとき
3回受けたが変化を感じない3回・5回で何を見るか / 「効果ない」と感じる6つの原因
5回受けたが産毛が残る顔の産毛は効果が出にくい?
毛が濃くなった気がする・赤い膨らみがある硬毛化は起こる? / 照射後の経過

3回・5回で「効果ない」と判断してよい?変化の見方

3回・5回は、ゴールを決める数字ではなく、今の計画が自分の毛質・肌・目標に合っているかを確認する節目です。電子添文は、減毛に複数回の治療が必要であることを示しています。回数だけを他人と比べるより、「前回までと比べて自己処理の頻度は変わったか」「生えそろうまでの期間は延びたか」「同じ場所に太い毛が残っているか」を確認しましょう。

回数の幅としては、米国の医療機関であるMayo Clinicの解説が、レーザー脱毛では多くの人が最良の結果のために4〜8回の施術を必要とし、施術は通常、数週間あけて行うと説明しています。これはレーザー脱毛全般の目安で、ジェントルマックスプロに限った数字でも、部位別の数字でもありません。電子添文には回数の幅の記載がありません。3回・5回はこの幅の途中にあたり、回数だけで「効かない」と決められないのは、このためです。

ジェントルマックスプロは、755nmのアレキサンドライトレーザーと1064nmのNd:YAG(ヤグ)レーザーという2つの波長を搭載し、レーザーの熱で長期的な減毛を目指す医療機器です。冷却ガスで肌を守る仕組み(DCD)も備えています。

3回・5回の時点で、何をどう比べればよい?

3回・5回を受けた後に見るのは、「完了したか」ではなく変化の方向です。照射した毛が抜ける時期を過ぎてから、次の3点を同じ条件で記録すると、効果を冷静に確認できます。

見る項目確認のしかた
自己処理の頻度照射前と比べ、剃る間隔が延びたかをメモする
毛の密度・太さ同じ明るさ・同じ距離で写真を撮り、まとまりで比べる
生えそろう時期施術後すぐではなく、数週間から次回照射前までの変化を見る

照射後の毛がいつ抜けるかは、照射後の経過で説明します。3回・5回を終えても、自己処理の頻度、密度、毛の生え方に変化を感じない場合は、「もう少し待つ」と自己判断で終わらせず、施術記録と照射範囲を確認してもらいましょう。診察では、肌の反応、毛の状態、施術間隔などを踏まえて次の方針を決めます。

部位が違うと、回数の考え方も変わる?

毛の太さ・密度・生え方や、目指す仕上がりは、ヒゲ・顔、体、VIOで異なります。電子添文が示す治療間隔の目安も、顔と体幹で別々です(表は次の章にあります)。ただし、電子添文はVIOを独立した部位として示していないので、体幹の数値をそのまま当てはめることはできません。

同じ部位でも、自己処理を減らしたいのか、形を整えたいのか、無毛を目指すのかで、必要な計画は変わります。回数を契約の数字だけで決めず、希望する状態を施術前に共有しましょう。

VIOの回数を詳しく知りたい方はメンズVIO脱毛は何回で終わる?5回・10回の効果と回数の目安を解説、始める前に後悔しやすい点を確認したい方はメンズVIO脱毛はしないほうがいい?後悔しやすい人の特徴を医師が解説をご覧ください。

【効果ない?】3回・5回の悩みを神林由香医師に聞いてみた

ここまでは公開されている資料をもとに整理しました。ここからは、診察の現場でどう見ているのかを、表参道・南青山のメンズクララ院長・神林由香医師に編集部が聞きました。

3回・5回で「効果ない」と感じたら、まず何を見ればよいですか?

編集部編集部
3回、5回と受けたのに変わった気がしない、という悩みがあります。回数で見てよいのでしょうか。
神林由香 医師神林由香 医師
3回や5回という数字だけで「効いていない」と判断するのは、少し早いと思います。私が一番に見るのは、毛が何本残っているかではなく、剃る間隔が延びたかどうかです。毎日剃っていた方が2日に1回になっていれば、変化は出ています。
編集部編集部
自分で変化を確かめるには、どこを見ればいいですか。
神林由香 医師神林由香 医師
同じ明るさ・同じ距離で写真を撮っておいてください。記憶で比べると、どうしても「変わっていない」と感じやすいものです。写真があると、私も前回と並べて見られるので、判断しやすくなります。

「あと1回受ければ」と考えてよいのは、どんなときですか?

編集部編集部
では、もう1回受けて様子を見る、という判断はどうでしょうか。
神林由香 医師神林由香 医師
剃る間隔も毛の見え方も、少しでも変化の方向が見えているなら、続けてよいと思います。逆に、どれも動いていないなら、回数を足す前に一度立ち止まってほしいです。
編集部編集部
立ち止まったとき、何を確かめればよいですか。
神林由香 医師神林由香 医師
私なら、まず施術の記録と照射範囲を見直します。「痛かったから強く当たっていたはず」とは判断できませんので、気になることは遠慮なく施術先に聞いてください。

「毛が濃くなった気がする」と感じたときは、どうしたらよいですか?

編集部編集部
3回目あたりで「毛が濃くなった気がする」と感じる方もいます。
神林由香 医師神林由香 医師
照射後しばらくして生えてくる毛、剃った直後で断面が見えている毛、休止期から出てきた毛、そして硬毛化は、分けて考える必要があります。大事なのは、自己判断で間隔や条件を変えないことです。自分で間隔を空けてしまうと、経過の評価がかえって難しくなります。
編集部編集部
気になる変化を相談するときは、何を用意すればいいですか。
神林由香 医師神林由香 医師
写真と、照射日、気づいた日、気になる範囲。この4つがあると、私は判断しやすくなります。

産毛が残るのは、諦めるしかないのでしょうか?

編集部編集部
顔の産毛が残る、という悩みもあります。
神林由香 医師神林由香 医師
「細いほど回数がかかる」ことと、「絶対に減らない」ことは違います。口まわりの濃い毛は減ってきたのに、頬の産毛だけが残る、ということは珍しくありません。同じ顔でも毛の性質が違うからです。
編集部編集部
どう相談すればよいでしょうか。
神林由香 医師神林由香 医師
「顔が終わっていない」ではなく「頬の産毛が残っている」と、部位で伝えてください。どこまで減らしたいかを伺ったうえで、続けるか計画を変えるかを一緒に決めたいと私は考えます。

なぜ複数回の施術が必要?毛周期とレーザーの届き方

レーザー脱毛で回数が必要になる大きな理由は、すべての毛が同じタイミングでレーザーに反応しやすい状態にあるわけではないからです。毛には成長期・退行期・休止期があり、成長期の毛は毛が作られる根元の組織(毛包)とつながっているため、レーザーで生じた熱が届きやすいと説明されています。英国の公的医療サービスNHSの患者向け資料も、毛包が同時に成長期ではないため複数回の治療が必要としています。

「1回目で抜けたのにまた生えた」「前回より減ったように見えるのに、まだ毛がある」という経過は、この毛周期を踏まえると不自然ではありません。次回を急ぎすぎたり、逆に間隔を自己判断で空けすぎたりせず、肌と毛の状態を見て施術者と計画を立てることが大切です。

成長期の毛に反応しやすいのはなぜ?治療間隔の目安は?

毛周期(成長期・退行期・休止期)と、成長期が施術に適した時期であることを示した図

レーザーの熱が毛包の基部へ伝わりやすく、反応が得られやすいのは成長期の毛です。休止期などの毛すべてに同じ反応が起こるわけではないため、1回の照射だけで全ての毛を評価することはできません。

ジェントルマックスプロの電子添文には、減毛の治療間隔の目安が部位ごとに記載されています。

部位治療間隔の目安
顔(ヒゲを含む)4〜6週間
体幹6〜8週間
脚8〜12週間または10〜12週間(用いる波長による)
VIO記載なし(体幹の数値をそのまま当てはめない)
※出典はPMDAのジェントルマックスプロ電子添文(第7版)。固定日程ではなく、治療間隔を考える出発点です。

ヤグレーザーに変えれば、効果は上がる?

ジェントルマックスプロは、755nmのアレキサンドライトレーザーと1064nmのNd:YAG(ヤグ)レーザーという2つの波長を搭載しています。PMDAの電子添文では、色調が濃いスキンタイプや部位にはNd:YAGレーザーによる治療を検討するよう記載されています。

ここで注意したいのは、「ヤグに変えれば必ず効果が上がる」という意味ではないことです。波長の選択は、肌の色調、部位、毛の状態、これまでの皮膚反応などを見て医療機関が判断します。インターネット上の施術の具体的な数値や「何段階だったか」という情報を比べて、照射の適否を自分で決めるのは避けましょう。

レーザーは、毛や肌に含まれる黒い色素(メラニン)に反応します。2つの波長の違いは、次のとおりです。

波長主に想定される対象電子添文の記載
アレキサンドライト(755nm)明るめの肌色にある、メラニンの多い毛減毛の適応として記載
Nd:YAG/ヤグ(1064nm)肌の色が濃い方、色素が濃い部位濃いスキンタイプ・部位で検討するよう記載

ヤグレーザーそのものは、ジェントルマックスプロ ヤグレーザーとは?アレキとの違いを解説で詳しく扱っています。熱破壊式と蓄熱式の違いから整理したい方は、医療脱毛の熱破壊式と蓄熱式の違いは?も参考にしてください。

毛の太さ・色で、反応の出方は変わる?

レーザー脱毛では、毛に含まれるメラニンが反応の手がかりになります。毛の太さ・色、肌の色、部位が異なれば、同じ機器でも見え方は同じではありません。NHSの資料では、毛に十分なメラニンがあるほど反応が得られやすいと説明されています。

また、ジェントルマックスプロの電子添文にあるNd:YAGレーザーの推奨パラメータ欄では、細い毛には短いパルス幅(レーザーを当てる時間の長さ)、太い毛には長いパルス幅が示されています。これは全ての機器・部位・照射条件に当てはめる固定ルールではなく、施術者が皮膚反応を見ながら行う医療上の判断です。「太い毛なら早く終わる」「産毛は必ず残る」と単純化せず、残っている毛の状態を診察時に伝えましょう。

「効果ない」と感じる6つの原因は?

ジェントルマックスプロで「効果ない」と感じる背景には、機器が故障しているとは限らない複数の原因があります。まず全体像を整理します。

原因どう見えるか確認すること
回数が足りていない減ったのにまた生えてくる過去の変化と今後の計画
毛周期に合っていない抜け方が回によってばらつく前回からの間隔と肌の状態
産毛・細い毛が残っている近くで見ると細い毛が目立つ残った毛の部位・色・太さ
照射条件が合っていない反応が弱い、逆に肌トラブルが出る使う波長・冷却・テスト照射の考え方
照射漏れの不安帯状・まだらに残る写真を持参して照射範囲を相談
毛抜き・ワックスで抜いている経過が読みにくい自己処理の方法と時期

以下、我慢して通い続けるためではなく、どの時点で何を確認すべきかを1つずつ見ていきます。

まだ回数が足りていない?

複数回の治療が必要であることは、ジェントルマックスプロの電子添文にも明記されています。照射された毛と、まだ反応しやすい時期を迎えていない毛があるため、1回ごとの見た目だけで全体の結果を判断すると「戻った」と感じることがあります。

ただし、「回数が足りない」が全ての答えではありません。一定回数を受けても変化が乏しい場合は、次回の契約前に、施術記録、照射範囲、肌の反応を確認してください。

毛周期に合っていない?

治療間隔の目安は部位で異なります(表はこちら)。早く終わらせたいからと間隔を短くしすぎたり、予定が空いたからと長く空けたりすると、経過の評価が難しくなります。

自分で「最適な日」を決める必要はありません。次回予約の際に、前回からの抜け方、再び生えそろった時期、日焼けや肌トラブルの有無を伝え、施術者と間隔を決めましょう。

産毛・細い毛が残っている?

細い毛や色の薄い毛は、太く黒い毛と同じようには見えません。自己処理を減らすという目標が達成されつつあっても、近くで見ると細い毛が残り、「効果ない」と感じることがあります。詳しくは顔の産毛の章で説明します。白髪などメラニンが少ない毛は、レーザーの反応に限界があることも事前に確認しておきましょう。

肌・毛の状態に照射条件が合っていない?

電子添文では、初回はレーザーの出力の強さ(フルーエンス)を低めから始め、皮膚反応を確認しながら慎重に調整すること、色調が濃い部位ではNd:YAG(ヤグ)レーザーを検討することが示されています。つまり、照射条件は単に「強ければよい」ものではありません。

痛みの強さだけで出力を判断することもできません。日焼け、色素沈着、服薬、過去の皮膚反応などによって安全に使える条件が変わるため、心配な場合はカウンセリングで、使う波長・冷却・テスト照射の考え方を確認しましょう。

照射漏れ・照射範囲に不安がある?

特定の場所だけ帯状・まだらに残る、毎回同じ箇所だけ抜け方が違うと感じる場合は、写真とともに施術を受けた医療機関へ相談してください。電子添文には、ハンドピースを皮膚に対して垂直に保ち、重ね打ちにならないよう注意することが記載されています。

ただし、抜けないことだけで照射漏れとは決められません。毛周期や毛質も影響するためです。また、プロの最大スポット径(1回に照射できる範囲の直径)24mmとプロプラスの最大スポット径26mmの違いは機器仕様の違いであり、口径だけから照射漏れの有無や効果の高低は判断できません。

毛抜きやワックスで、毛を抜いていませんか?

ジェントルマックスプロの電子添文には、治療の6週間以内にピンセットやワックスによる脱毛は行わないことが示されています。NHSの患者向け資料にも、治療と治療の間は、電気脱毛・ワックス・糸・エピレーター・毛抜きで毛を除去しないよう書かれています。Mayo Clinicも、治療の少なくとも4週間前からワックス・毛抜き・電気脱毛をやめるよう案内しています。期間は資料によって異なるため、具体的な日数は施術先の指示に従ってください。

理由は電子添文に明記されていませんが、レーザーは毛のメラニンを手がかりに熱を伝えるため、毛を根元から抜いてしまうと、次の照射で反応する毛そのものが少なくなると考えられます。自己処理は、電子添文が治療前に求める剃毛や、NHS資料が挙げる剃毛・トリミングで済ませるのが基本です。施術先から別の指示があれば、そちらに従ってください。

知恵袋の「効果ない」という声は、どう読めばよい?

ジェントルマックスプロについて調べると、知恵袋などのQ&Aサイトで「効果ない」という投稿が目に入ります。同じ悩みを持つ人の声は参考になりますが、そのまま自分に当てはめることはできません。

投稿の多くは、次の情報が書かれていないためです。

書かれていないことが多い項目なぜ結論が変わるか
何回目の時点か複数回の治療が必要で、途中経過と完了後では見え方が違う
部位顔・体幹・脚で治療間隔の目安が異なる
毛の色・太さ、肌の色調メラニンの量で反応の出方が変わる
使った波長・照射条件同じ機器でもアレキサンドライトとNd:YAGで判断が分かれる
経過を見た時期照射直後か、毛が抜ける時期を過ぎた後かで印象が変わる

読むときは、結論だけを拾わず「何回目・どの部位・いつ時点の話か」を確認してください。条件が書かれていない投稿は、自分の経過を判断する材料にはなりません。不安が残る場合に確実なのは、施術を受けた医療機関に自分の施術記録と写真を持って相談することです。

顔の産毛には効果が出にくい?部位で変わる理由

顔の産毛が思うように減らないという声は多く、これは機器の不具合ではなく毛の性質による違いです。

レーザーは毛に含まれるメラニン(黒い色素)を手がかりに熱を伝えます。したがって、メラニンが多い太く黒い毛ほど反応が得られやすく、色が薄く細い毛ほど反応しにくいという差が出ます。NHSの患者向け資料でも、白・金・赤・グレーの毛は反応しにくいと説明されています。

毛の種類主な部位反応の出方
太く黒い毛ヒゲ、VIO、ワキ変化を実感しやすい
中間の毛腕、脚、胸ヒゲより回数がかかることがある
産毛・細く色の薄い毛頬、額、首、指反応しにくく、回数を重ねても残ることがある
白髪年齢によるメラニンが少なく、反応に限界がある

顔は、他の部位と同じ計画にできる?

顔は皮膚が薄く、産毛から比較的しっかりした毛まで混在します。顔全体をひとまとめに評価せず、部位ごとに変化を確認してください。

産毛が残るときは、何を伝えればよい?

産毛が残ること自体は珍しくありませんが、「仕方ない」で終わらせる必要もありません。診察では次を具体的に伝えると、今後の方針を判断しやすくなります。

伝えること例
残っている部位頬なのか、フェイスラインなのか、首なのか
毛の見え方色が薄い/細い/触ると分かる程度
目標自己処理を減らしたいのか、見た目をなくしたいのか

硬毛化は起こる?毛が濃くなったと感じたときの見分け方

硬毛化(毛が太く濃くなること)・多毛化(毛が増えること)は、レーザー脱毛で起こりうる有害事象として、ジェントルマックスプロの電子添文にも記載されています。毛が濃くなったように感じたときは、自己判断で照射条件や間隔を変えず、まず施術を受けた医療機関に相談してください。

硬毛化は、単に「照射後に毛が生えてきた」こととは区別して考える必要があります。

見えている状態考えられること
照射から数日〜数週間で毛が抜ける照射された毛が抜けている経過
しばらくして別の毛が生えてくる休止期だった毛が成長期に入った
剃った直後に毛が目立つ断面が見えているだけ
同じ範囲で毛が太く・濃くなったと感じる硬毛化の可能性。相談の対象

相談するときは、同じ明るさ・距離で撮った写真、照射日、変化に気づいた日、気になる範囲を記録しておくと、診察時の判断に役立ちます。

2021年に発表された、複数の研究をまとめて分析した論文(系統的レビュー)は、レーザー・IPLの後に毛が増える・濃くなる現象(paradoxical hypertrichosis、多毛化)を扱い、顔・首との関連を示しました。電子添文の「硬毛化」と同じ意味かどうかは、この研究からは分かりません。

また、機器、設定、対象者が混在する研究であり、ジェントルマックスプロや男性だけの発生率を示すものではありません。研究の要約を、あなた自身の確率として受け取ることは避けてください。

痛みが不安なときは?DCD冷却と麻酔の考え方

痛みは、機器名だけでは決まりません。毛の太さ、密度、照射する部位の皮膚の状態などで感じ方が変わるため、「ジェントルマックスプロなら痛くない」「他の機器より必ず痛い」といった一律の説明で決めないことが大切です。

冷却ガス(DCD)があれば、痛みは減る?

ジェントルマックスプロには、レーザーを当てる直前に冷却ガスを吹き付けて肌を守る仕組み(DCD/ダイナミック・クーリング・デバイス)が搭載されています。これは、冷却によって皮膚を保護するための機能です。

ただし、DCDがあるから痛みや熱傷のリスクがなくなるわけではありません。電子添文は、冷却剤が均一に噴射されていることの確認や、過度な冷却を避けることを求めています。冷却の有無だけでなく、肌の状態を見ながら安全に施術できる説明があるかを確認しましょう。

痛みが気になる部位は、麻酔を使える?

「必ず激痛」「麻酔を使えば痛みゼロ」とは言えません。不安がある場合は、契約前にテスト照射の可否、麻酔の種類と適用部位、追加料金、施術当日に痛みを伝える方法を確認してください。局所麻酔剤を使う場合は、電子添文で、レーザー照射時に皮膚に麻酔剤が残らないようにすることが示されています。

薬剤の服用や皮膚の状態によっては個別の注意が必要なため、使用の可否は医師・施術者の案内に従いましょう。

照射後、毛はいつ抜ける?1回目からの経過と赤み・毛嚢炎

照射後すぐに毛が抜けなくても、それだけで「効果ない」とは言えません。一般に、照射された毛は数日から数週間かけて自然に抜けることがあります。Mayo Clinicの解説でも同様に案内されており、NHSの患者向け資料では、毛穴に残った毛が自然に抜け落ちるまでに通常2〜3週間かかるとされています。

この間、毛が伸びているように見えたり、触ると抜けるように見えたりしても、毛や皮膚をつまんで抜かないでください。

1回目からの経過は、次の順番で考えると混乱しにくくなります。

時期起きること確認すること
照射当日〜数日赤み・ヒリつきなどの肌の反応異常な痛みや水疱が無いか
数日〜数週間照射された毛が自然に抜けることがある抜け方に偏りが無いか
数日〜毛穴に一致した赤い膨らみ・膿(毛嚢炎の可能性)痛みや広がりが強くなっていないか
次回照射まで再び毛が生えてくる自己処理の頻度・毛の密度・生えそろう期間

この流れはあくまで目安です。水疱、強い痛み、赤みの悪化、広い範囲の色調変化などがあれば、次回まで待たずに施術を受けた医療機関へ連絡してください。電子添文にも、熱傷・水疱・色素沈着・毛嚢炎などの有害事象や、日焼けによる熱傷・水疱・色素変化のリスク、治療後の十分な遮光が記載されています。

ジェントルマックスプロの効果・安全性・費用のよくある質問

ジェントルマックスプロで永久脱毛できますか?

電子添文における使用目的は「長期的な減毛」です。複数回の治療が必要で、期待される効果は永久的なものではないと説明されています。「一生生えない」とお約束できるものではないため、「自己処理を楽にする」「毛量を減らす」「形を整える」といった具体的な目標を決めて、達成度を確認していくのが現実的です。「永久脱毛」という言葉が何を指すかは、永久脱毛とは?定義・医療脱毛との違いと本当に生えないのかで整理しています。

火傷や毛嚢炎は起こりますか?

電子添文には、有害事象として熱傷、水疱、色素沈着、毛孔一致性の炎症、毛嚢炎などが記載されています。照射当日〜数日の軽い赤みやヒリつきとは別に、水疱、強い痛み、赤みの悪化、膿を持った赤い膨らみがあるときは、次回まで待たずに施術を受けた医療機関へ連絡してください。毛嚢炎の経過と対処は、ヒゲ脱毛の場合を例にヒゲ脱毛で毛嚢炎になったら?何日で治るか・ひどい時の対処で説明しています。

どのような人に向いていますか?

2つの波長を備え、肌や毛の状態に応じて施術計画を検討しやすい機器です。ただし機器名だけで向き不向きは決まりません。毛の色や太さ、肌の色調、日焼けの有無、希望する部位、既往歴や服薬を確認したうえで判断します。白髪などメラニンが少ない毛は、レーザーへの反応が限定的なことがあります。機器の仕組みやシリーズ全体の違いは、ジェントルマックスプロとは?特徴・仕組み・シリーズの違いを解説で解説しています。

脱毛と一緒にシミや美肌の効果もありますか?

電子添文における使用目的は減毛です。シミの治療や美肌を目的として承認されている機器ではありません。「脱毛のついでにシミも消える」と期待して受けるものではなく、シミやニキビ跡が気になる場合は、その目的に適した治療を別途相談するのが確実です。肌の状態によっては、脱毛の前に対応したほうがよい場合もあります。

日焼けした肌でも照射できますか?

自己判断で進めるのは避けてください。電子添文では、日光皮膚炎では皮膚の色調が元に戻るまで治療を避けること、日焼けによる熱傷・水疱・色素変化に注意することが示されています。色調が濃いスキンタイプにNd:YAG(ヤグ)レーザーを検討する場合もありますが、日焼けしていても照射できるという意味ではありません。

プロとプロプラス、どちらを選ぶべきですか?

最大スポット径はプロが24mm、プロプラスが26mm(いずれもオプション構成を含む)で、プロプラスはより大きいスポットサイズと高速照射を特徴としています。ただし実際に使用できる構成は医療機関により異なり、機器名だけで効果の優劣は決まりません。希望部位に対応しているか、肌と毛の状態を見て照射方法を説明してくれるか、追加費用や再照射の条件が明確かを確認しましょう。公式仕様の比較は、ジェントルマックスプロとプロプラスの違いは?公式仕様を比較で扱っています。プロプラスの仕様はメーカー公式ページで確認できます。

費用はいくらかかりますか?

機種名だけでは決まりません。同じ部位・同じ回数をそろえて、麻酔・シェービング・追加照射・キャンセル規定を含めた総額を、各クリニックの公式情報で比べてください。麻酔が1回ごとの追加か部位ごとか、追加照射の期間と回数、キャンセルが何日前まで無料かは、見落としやすい点です。

まとめ

ジェントルマックスプロを3回・5回受けて「効果ない」と感じたときの持ち帰りは、次の4点です。

  • 3回・5回という回数だけで、効かないとは判断できません(米国の医療機関Mayo Clinicは多くの人に4〜8回と説明)
  • 見るのは、自己処理の頻度・毛の密度・生えそろうまでの期間です
  • 毛抜き・ワックスで抜かず、自己処理は剃毛やトリミングで済ませます
  • 変化が乏しい、毛が濃くなった、赤い膨らみや水疱が出たときは、記録を持って施術先へ相談します
あなたの状況次の一歩
これから受ける希望する部位と「どこまで減らしたいか」を決めてからカウンセリングで相談する。機種名より、肌と毛の状態を見て照射方法を説明してくれるかを確認する
3回・5回受けたが変化を感じない自己処理の頻度・毛の密度・生えそろう期間を同じ条件で記録し、施術を受けた医療機関に施術記録と照射範囲を確認してもらう
産毛が残る部位ごとに評価を分け、残っている毛の太さ・色を診察で確認してもらう
毛が濃くなったように感じる・皮膚トラブルがある次回を待たず、施術を受けた医療機関へ連絡する

VIOの回数を具体的に知りたい方はメンズVIO脱毛は何回で終わる?5回・10回の効果と回数の目安を解説、機械の種類を横断で比べたい方は医療脱毛の機械はどれがいい?選び方と脱毛機の違いを医師が解説へ進んでください。

本記事で扱う医療脱毛(レーザー脱毛)は自由診療であり、公的医療保険は適用されません。費用は全額自己負担となり、料金や回数は医療機関ごとに異なります。なお、脱毛の効果・必要な回数・副作用の現れ方には個人差があります。

参考文献

出典発行元版・確認日
ジェントルマックスプロ 電子添文医薬品医療機器総合機構(PMDA)A_01_07(第7版・2025年9月作成)/2026-10-19確認
ジェントルマックスプロプラス 製品ページキャンデラ株式会社2026-08-30確認
Laser hair removalMayo Clinic2026-10-19確認
Laser hair removal 患者向け資料Sandwell and West Birmingham NHS Trust2023-12版/2026-10-19確認
レーザー脱毛後の硬毛化・多毛化に関する系統的レビューPubMed(PMID 34057666)2026-08-30確認

記事監修医師プロフィール

神林由香

医療法人社団Clara理事長
メンズクララ院長/医師

神林由香

日本皮膚科学会正会員。日本抗加齢学会正会員。メンズヘルス医学会会員。 美容外科専門医(JSAS)。
東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。
東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て現職。