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光脱毛とは?効果と医療脱毛との違い・エステでできる範囲

医療法人Clara理事長神林由香
【記事監修】神林 由香
専門分野
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本美容内科学会評議員
日本抗加齢学会正会員
経歴

メンズクララ院長、医療法人Clara理事長
東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て、現職。
医師は客観的な事実を監修しており、特定の商品をおすすめするものではありません。

「サロンの光脱毛と医療脱毛、どっちがいいですか」——カウンセリングでいちばん多い質問です。

調べるほど「効果が弱い」「そもそも別物」と書かれていて、かえって決めきれなくなる。そういう方が実際によく来られます。

そこでこの記事では、メンズ脱毛クリニックの医師として、光脱毛が何なのか、医療脱毛と何が違うのか、どちらを選べばいいのかを順にお話しします。回数の目安も、診療での実感としてお伝えします。

結論
  • 違いは効果の強弱ではありません。してよいことの範囲が、法律で分かれています
  • サロンでできるのは「一時的な除毛・減毛」の範囲。毛を作る組織そのものを壊す施術は、医療機関でしか行えません
  • ただし「光脱毛は効果がない」わけではありません。痛みが少なく、1回で広い範囲を受けられるという利点があります
  • 選ぶ基準は「どちらが優れているか」ではなく、あなたが何を期待しているかです
  • よく聞かれる「脱毛でがんになる」という話は、公的な文書のどこにも書かれていません

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光脱毛が何なのか知りたい光脱毛とは?
サロンと医療のどちらか迷っている医師に聞いてみた
メリットとデメリットを知りたいメリットとデメリット
効果と回数を知りたい効果はある?何回?
がんになると聞いて不安がんになる?
施術後にトラブルが出た・不安があるトラブルが起きたら
もっと詳しく知りたいよくある質問

光脱毛とは?サロンの施術で毛が減る仕組み

光は毛の黒い色に集まって熱になる。黒くて太い毛は熱が集まる、産毛は集まりにくい、白髪は反応しない。狙っているのは毛そのものではなく毛を育てている組織で、毛の色と太さで効き方が変わる

図:毛の色と太さで効き方が変わります。出典は図中に記載しています。

光脱毛は、毛の黒い色に反応する光を肌に当てて、毛が育つ場所に熱を伝える施術です。

ここで大事なのは、狙っているのが毛そのものではないということです。光を吸収するのは毛の中にあるメラニン、つまり黒い色素です。その色素が光を受けて熱に変わり、熱が毛を育てている組織に伝わります(美容医療診療指針 令和3年度改訂版)。

だから、毛の色と太さで効き方が変わります。 色が濃くて太い毛ほど熱が集まりやすく、産毛や白髪には反応しにくい。これは光でもレーザーでも同じです。カウンセリングで「ヒゲは変化を感じるのに、腕の産毛は遅い」とおっしゃる方がいるのは、この性質によるものです。

IPLやSHRという呼び方は、何が違うのですか

サロンの案内で「IPL」「SHR」という名前を見たことがあるかもしれません。これは光の当て方の違いを指す呼び名です。

  • IPL … 強い光を一度に当てる方式
  • SHR … 弱い光を繰り返し当てて、じわじわ温めていく方式

このほかにも「SSC」「HHR(ハイブリッド脱毛)」といった呼び方を見かけることがあります。

ただ、ここは正直にお伝えしておきます。これらはいずれも業界で使われている呼び方であって、公的に定義された分類ではありません。 学会の指針にも医療機器の公式文書にも、IPL以外の方式名は出てきません。

ですから、方式名で優劣を判断するのはおすすめしません。 名前より、その施設で何ができるのかを確認したほうが確実です。次はその話です。

【サロンの光脱毛と医療、どっちがいい?】をメンズ脱毛クリニックの女性医師に聞いてみた!

医療機関とエステサロンの違い。医療機関は毛を作る組織を壊せる医行為で、医師がいる場所でしか行えない。エステサロンは一時的な除毛・減毛までで、毛を作る組織は壊せない。効果の強弱ではなく、してよいことの範囲が違う

図:してよいことの範囲が、法律で分かれています。出典は図中に記載しています。

サロンと医療、どちらを選べばいいですか?

編集部編集部
迷っている方には、どうお答えになりますか。
神林由香 医師神林由香 医師
「どちらが優れているか」ではなく、「何を期待されていますか」から伺います。一時的に毛量が減って自己処理が楽になればよいのか。それとも、毛を作っている組織そのものに働きかけたいのか。ここが決まれば、行く場所は自然に決まります。
編集部編集部
効果の強弱では答えないのですね。
神林由香 医師神林由香 医師
はい。そもそもしてよいことの範囲が法律で分かれている話なので、強い弱いで比べると正確でなくなります。

毛を作る組織を壊す——これは「医行為」といって、医師でなければ行えません。だからサロンの施術は「一時的な除毛・減毛」の範囲にとどまります(国民生活センター 2017)。効果を出し惜しみしているのではなく、できることの範囲が最初から違うのです。

編集部編集部
機器そのものは、そんなに違うのですか。
神林由香 医師神林由香 医師
実はここがややこしいところで、学会の指針は光脱毛(IPL)をレーザー脱毛の一種として扱っています。 「光とレーザーはまったくの別物」という説明は、少なくとも指針の書き方とは違います。

同じ「光脱毛」という言葉が、機器の話とサロンの施術の話の両方に使われている。 これが混乱の正体だと私は考えています。

何回くらい受ければ、変化を感じますか?

編集部編集部
いちばん多い質問だと思います。
神林由香 医師神林由香 医師
先にお断りしておくと、公的な文書に「何回」という数字はありません。 医療機器の公式文書にあるのは「複数回の治療が必要」という記載までです。ですのでここからは、診療での実感としてお答えします。

当院の医療脱毛でいうと、体の部位なら5回前後から「自己処理が楽になった」とおっしゃる方が多いです。ただし部位差が大きく、ヒゲは10回を超えることが珍しくありません。 毛が太くて密度が高いほど、回数はかかります。

編集部編集部
「自己処理が楽になる」と「ほとんど生えてこない」は、違う話ですか。
神林由香 医師神林由香 医師
まったく違います。ここを分けずに回数だけ聞くと、必ず期待とずれます。私は必ず「どちらを目指しますか」から確認します。 前者と後者では、必要な回数が倍近く変わることもあります。
編集部編集部
サロンの光脱毛の場合はどうでしょう。
神林由香 医師神林由香 医師
そこは当院で施術していない以上、私が回数を申し上げるべきではないと思っています。ただ、サロンに1年以上通われてから相談に来られる方は実際にいらっしゃいます。 できることの範囲が違えば、必要な回数の考え方も変わる。そうご理解いただくのが正確だと思います。

サロンから乗り換える方には、何を確認しますか?

編集部編集部
サロンから切り替えて来られる方はいますか。
神林由香 医師神林由香 医師
いらっしゃいます。まず伺うのは、いつまで、どのくらいの間隔で通われていたかです。直前まで別の施術を受けていた場合は、肌の状態を見てから開始時期を決めます。
編集部編集部
注意点はありますか。
神林由香 医師神林由香 医師
受けた内容を正確に教えていただくことです。機器の名前が分からなくても構いません。時期と頻度、肌に何か起きたかどうか。これが分かれば判断できます。

指針には、IPLでも熱傷や硬毛化が起こりうると書かれています。硬毛化とは、照射した部位の毛がかえって濃く・太くなる現象のことで、指針も「発生原因が明確ではなく、対処方法も確立されていない」としています。ですから過去のトラブルは必ず確認します。「言うほどのことではない」と思われた出来事でも、教えていただけると助かります。

「光脱毛は効果がない」と書いてあるサイトもありますが

編集部編集部
そういう記述をよく見ます。
神林由香 医師神林由香 医師
効果がない、と書いている公的な文書はひとつもありません。 学会の指針はIPLにもきちんと推奨度を付けたうえで、「1回あたりの照射面積が広く、レーザーと比較して痛みも少ない」と利点を挙げています。
編集部編集部
短所も書かれているのですか。
神林由香 医師神林由香 医師
はい。「メラニンへの選択性は劣る」「脱毛効率はやや劣る」とも書かれています。長所と短所を両方書いたうえで推奨度が付いている。これが正確な読み方です。

私は「効果がない」とも「同じです」とも言いません。目的によって、向く場面と向かない場面がある——そうお伝えしています。

施術後に不安が出たとき、医療機関だと何が違いますか?

編集部編集部
トラブルが起きた場合の違いを教えてください。
神林由香 医師神林由香 医師
同じ場所で診察と処置まで完結する、これが構造上の違いです。医療機関の脱毛は組織を破壊する行為なのでトラブルが起きる可能性はある、としたうえで、「トラブルが起きた際も直ちに医師の診察を受けることができます」と明記されています(国民生活センター 2017)。
編集部編集部
逆に言えば、医療機関ならトラブルが起きないわけではないと。
神林由香 医師神林由香 医師
そのとおりです。 同じ調査には、医療機関での相談も284件記録されています。大事なのは「起きないこと」ではなく、「起きたときにどうなるか」です。

それから、いちばんお伝えしたいことがあります。症状が出ても、3人に1人はどこにも申し出ていないというデータがあるんです。まず連絡していただくこと。 これはどちらを選ばれても同じです。

施設を決める前に、次の6つを聞いてみてください。答え方で、そこが何をしてくれる場所なのかが分かります。

  • ここで受けられるのは、一時的な除毛・減毛の範囲ですか
  • 施術後にトラブルが起きた場合、どこで診てもらえますか
  • 医師の診察はありますか。いつ受けられますか
  • 使用している機器の種類を教えてください
  • 途中でやめたい場合、契約はどうなりますか
  • 目標に届くまで通ったとき、合計でいくらになりますか

光脱毛のメリットとデメリットは?

ここまでを、選ぶときの材料として整理します。優劣ではなく、性質の違いとして読んでください。

光脱毛の良いところ

痛みが比較的少ないのが、いちばん挙げられる点です。指針も「レーザーと比較して痛みも少ない」と書いています。痛みが不安で脱毛そのものを諦めていた方には、入口として現実的な選択肢になります。

1回で広い範囲を受けられるのも利点です。1回あたりの照射面積が広いので、施術が早く進みやすい。忙しくて時間が取れない方には、この差が効いてきます。

医療機関でなくても受けられるという点も、実際には大きいと思います。近所にサロンしかない、という方は珍しくありません。

光脱毛で注意しておくところ

期待できるのは「一時的な除毛・減毛」の範囲です。ここが最大の注意点で、毛を作る組織そのものを壊す施術は行えません。 「もう生えてこない状態」を期待して通うと、必ずどこかで食い違います。

光でも肌のトラブルは起こりえます。 指針はIPLについても熱傷や硬毛化が起こりうると書いています。何も起きない施術ではない、という前提で選び先を決めてください。

そして、トラブルが起きたときに、その場で医師の診察を受けられるとは限りません。 私が契約前にいちばん確認していただきたいのは、実はここです。

では、どちらが自分に合うのか

こう考えていただくのが分かりやすいと思います。

こう考えている方合いやすいのは
自己処理が楽になれば十分。完全に無くすつもりはない光脱毛(サロン)
痛みが不安で、まず負担の軽い方法から試したい光脱毛(サロン)
広い範囲を短時間で受けたい光脱毛(サロン)
毛を作る組織そのものへの処置を望んでいる医療機関
肌トラブルを起こしたことがあり、経過を医師に診てもらいたい医療機関
施術後に不安が出たとき、その場で診察と処置まで受けたい医療機関

迷ったときは、対談で申し上げた問いに戻ってください。一時的に減ればよいのか、毛を作る組織に働きかけたいのか。 選ぶ基準はそこにあります。

光脱毛の効果は?何回くらいかかる?

「ある」「ない」の二択では答えられません。少し丁寧にお話しします。

学会は「弱く推奨」としています

学会の指針は、脱毛の章で方式ごとに5つの臨床疑問を立て、それぞれに推奨度を付けています。

方式推奨度
ロングパルスアレキサンドライトレーザー1(強く推奨)
ダイオードレーザー1(強く推奨)
Nd:YAGレーザー1(強く推奨)
蓄熱式脱毛1(強く推奨)
IPL(光脱毛)2(弱く推奨)

5本のうちIPLだけが推奨度2です。ただし、これを「効果がない」と読むのは誤りです。 推奨文には短所と長所が両方書かれています。短所は「メラニンへの選択性は劣る」「脱毛効率はやや劣る」、長所は「1回あたりの照射面積が広い」「レーザーと比較して痛みも少ない」。

弱く推奨とは、推奨されていないという意味ではありません。

回数の目安

公的な文書に、具体的な回数は書かれていません。 医療機器の公式文書にあるのは「複数回の治療が必要であり、期待される効果は永久的なものではない」という記載までです。使用目的も「長期的な減毛」であって「永久脱毛」ではありません。

そのうえで、診療での実感をお伝えします。

ポイント
  • 当院の医療脱毛では、体の部位なら5回前後で「自己処理が楽になった」とおっしゃる方が多いです
  • ヒゲは10回を超えることが珍しくありません。 毛が太く密度が高いほど回数はかかります
  • 「自己処理が楽になる」と「ほとんど生えてこない」は別の目標です。前者と後者では必要な回数が倍近く変わることもあります
  • 医療機器の公式文書には治療の間隔の目安もあります。顔は4〜6週間、体幹(お腹や背中など)は6〜8週間、脚はさらに長め、というものです。回数に加えてこの間隔も踏まえると、通う期間の見通しが立てやすくなります

光の技術によって回数の目安が変わってくるのは、1回あたりに毛へ伝わる熱の量が違うためです。学会の指針も、IPL(光脱毛)は他の方式と比べて「脱毛効率はやや劣る」としています。同じ「毛を減らす」という結果を目指しても、1回で伝えられる熱が少なければ、必要な回数は増える——これが、方式によって回数の目安が変わってくる理由です。

サロンの光脱毛については、当院で施術していないため回数を申し上げません。ただ、1年以上通われてから相談に来られる方は実際にいらっしゃいます。

具体的な金額は施設ごとに条件が違うため、この記事では挙げません。ただ、費用を比較するときの考え方はお伝えできます。光脱毛は1回あたりの単価が抑えられていることが多い一方、必要な回数も多くなりがちです。医療脱毛はその逆の傾向があります。「1回いくらか」ではなく「目標に届くまで通ったときの合計でいくらか」で比較すると、実態に近づきやすくなります。

光脱毛でがんになる?

脱毛でがんと書いた公的な文書は無かった。PMDA医療機器の公式文書・5学会の美容医療診療指針・国民生活センターのいずれも脱毛に関する記載は0件。悪性腫瘍の記載は禁忌の項目で、すでに腫瘍がある部位に照射しないという逆の意味

図:3つの公的な文書を全文検索した結果です。出典は図中に記載しています。

不安に思って調べる方が多いので、正面からお答えします。

脱毛と発がんを結びつけた記載は、確認した3つの公的な文書のどこにもありませんでした。 原文を機械的に数えた結果です。

指針の「がん」「癌」は件数こそ多いのですが、1件ずつ内訳を確認したところ、すべて別の章のものでした。 執筆者の所属先の名前、乳房増大用フィラーの成分の話、ヒアルロン酸注入と乳がん検診の話、引用文献のタイトル、医療機関名です。脱毛の章のものは1件もありません。

「悪性腫瘍」という記載は、逆の意味です

もうひとつ、混同されやすい記載があります。医療機器の公式文書には「悪性腫瘍」という語が2回出てきますが、これは禁忌——してはいけないことの項目です。

【禁忌・禁止】(1)皮膚悪性腫瘍がある部位[悪性腫瘍の悪化懸念]

これは「脱毛でがんになる」ではなく、すでに腫瘍がある部位には照射しないという意味です。方向が逆なので、取り違えないでください。

そのうえで、私は「脱毛でがんにならない」とも言いません。 書かれていないことは、安全だと証明されたという意味ではないからです。言えるのは、確認した3つの公的な文書が、脱毛と発がんを結びつけていないというところまでです。

トラブルが起きたらどうする?

脱毛の施術で症状が出ても、3人に1人は誰にも言っていない。255人のうち85人、33.3パーセント

図:症状が出た人の申し出先(n=255、単回答)。出典は図中に記載しています。

どちらを選んでも、トラブルが起きる可能性はあります。国民生活センターには、2012年度以降の約5年間で964件の相談が寄せられています。内訳はエステティックサロンが680件、医療機関が284件でした。

注意
  • この数字を「エステのほうが危険」と読まないでください
  • 施術を受けた人の総数(母数)が示されていないため、件数の多寡から危険度を比べることはできません
  • 「どちらでもトラブルの相談が寄せられている」という事実として受け取ってください

起きたあとに、違いが出ます

医療機関の脱毛は組織を破壊する行為なので、やけどや腫れ、赤みが起きる可能性はあります。ただ、トラブルが起きた際も直ちに医師の診察を受けることができる——これが構造上の違いです(国民生活センター 2017)。

いちばん知っておいてほしいこと

同じ調査で、脱毛を受けて症状が出た255人のうち、85人がどこにも申し出ていませんでした。

3人に1人が、症状が出たのに何も言わないままでした。 我慢しても良くなりません。サロンでも医療機関でも、まず施術を受けたところに連絡してください。 記録が残りますし、必要な処置につながります。

光脱毛のよくある質問

光脱毛を続ければ、毛が生えてこなくなりますか?

サロンで行えるのは「一時的な除毛・減毛」の範囲です。また医療機器を使う場合でも、公式文書の使用目的は「長期的な減毛」で、「複数回の治療が必要であり、期待される効果は永久的なものではない」と書かれています。「生えてこなくなる」という言葉が何を指すのかは、定義から確認したほうが確実です。詳しくは永久脱毛の定義はこちらで整理しています。

光脱毛の効果は何年くらい続きますか?

医療機器の公式文書には「期待される効果は永久的なものではない」と書かれていますが、何年続くかまでは書かれていません。「永久ではない」ことと「すぐに元へ戻る」ことは別の話です。永久脱毛の定義についてはこちらで整理しています。

家庭用の光脱毛器はどうですか?

家庭用機器は、この記事で確認した医療機器の公式文書の対象外です。医療機関で使う機器についての文書なので、家庭用の効果や安全性はここでは確認できません。ブラウンを実際に使ってみた記録はこちら、家庭用脱毛器全般のレビューはこちらにまとめています。

サロンに通いながら、医療脱毛に切り替えても大丈夫ですか?

直前まで受けていた施術の時期・頻度や、肌に何か起きていないかによって、開始のタイミングを判断します。当院でも、乗り換えを希望される方にはまずこの点を確認しています。詳しくは医師に聞いた乗り換え時の確認事項をご覧ください。

痛みはどちらが強いですか?

指針は、IPLについて「レーザーと比較して痛みも少ない」と書いています。ただし痛みの感じ方は部位や個人によって差が大きく、同じ方でもヒゲとお腹ではまったく違います。詳しくは脱毛の痛みについてはこちらで整理しています。痛みが不安な場合は、麻酔の取り扱いがあるかを事前に確認してください。

日焼けした肌でも受けられますか?

光は毛の黒い色に反応するため、日焼けした肌では熱が肌側にも集まりやすくなります。医療機器の公式文書も、治療の前後に日焼けを防いで十分な遮光を行うよう求めています。日焼けの状態によっては施術を見送る判断になることもありますので、事前にご相談ください。

まとめ

最後に要点をまとめます。

  • 違いは効果の強弱ではなく、してよいことの範囲です。 毛を作る組織を壊す施術は医療機関でしか行えず、サロンでできるのは「一時的な除毛・減毛」の範囲です
  • 「光脱毛は効果がない」わけではありません。 学会は短所と長所を両方書いたうえで推奨度を付けています。痛みの少なさと照射面積の広さは、はっきりした利点です
  • 回数に公的な数字はありません。 診療の実感では、体の部位で5回前後、ヒゲは10回を超えることも珍しくありません。ただし「自己処理が楽になる」と「ほとんど生えてこない」は別の目標です
  • 脱毛と発がんを結びつけた記載は、公的な文書のどこにもありませんでした
  • 症状が出たら、まず施術を受けたところに連絡してください。 3人に1人が黙っているという調査結果があります

選ぶときの問いは、ひとつだけです。あなたが求めているのは「一時的に毛量が減ること」ですか、それとも「毛を作る組織そのものへの処置」ですか。

ここが決まれば、行く場所も決まります。決めきれないときは、次の6つを候補の施設にそのまま聞いてみてください。

  • ここで受けられるのは、一時的な除毛・減毛の範囲ですか
  • 施術後にトラブルが起きた場合、どこで診てもらえますか
  • 医師の診察はありますか。いつ受けられますか
  • 使用している機器の種類を教えてください
  • 途中でやめたい場合、契約はどうなりますか
  • 目標に届くまで通ったとき、合計でいくらになりますか

本記事で扱う医療脱毛(レーザー脱毛)は自由診療であり、公的医療保険は適用されません。費用は全額自己負担となり、料金や回数は医療機関ごとに異なります。なお、脱毛の効果・必要な回数・副作用の現れ方には個人差があります。

参考文献

資料名発行元確認した記載版・確認日
なくならない脱毛施術による危害—エステでも医療機関でも危害が発生しています—独立行政法人 国民生活センター「毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為」は「医行為」に該当するため医療機関でしか行えず、エステで行えるのは「光を照射すること等による一時的な除毛・減毛など、医行為に該当しない範囲の施術のみ」であること/医行為の定義(医師法第17条等の解釈通知)/PIO-NET の危害相談 964件中エステ680件・医療機関284件/医療機関ではトラブル時に直ちに医師の診察を受けられること/症状が出ても33.3%がどこにも申し出ていないこと(n=255)2017年5月11日公表/2026-09-07確認
美容医療診療指針(令和3年度改訂版)日本美容外科学会(JSAPS)、日本美容皮膚科学会、日本美容外科学会(JSAS)、日本形成外科学会、日本皮膚科学会「レーザー脱毛には広義の意味で光脱毛である多波長のIPL 脱毛が含まれるので,本稿ではこれらを一括してレーザー脱毛として論じる」/CQ5-1-5「脱毛目的にIPLは有効か?」推奨度2(弱く推奨)とその推奨文(選択性・効率は劣るが照射面積が広く痛みも少ない)/同章の他4方式(アレキ・ダイオード・Nd:YAG・蓄熱式)はいずれも推奨度1であること/レーザー脱毛の機序(メラニンが標的・毛包は壊死、熱凝固)/IPL脱毛でも熱傷や硬毛化を生じる可能性があること/「がん」「癌」の記載がすべて脱毛と無関係であること令和3年度改訂版(日本美容外科学会会報 2022 Vol.44 特別号)/2026-09-07確認
長期減毛・皮膚疾患用レーザー装置 GentleMax Pro 電子添文独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)使用目的が「長期的な減毛」であること/「複数回の治療が必要であり、期待される効果は永久的なものではないこと」/【禁忌・禁止】「皮膚悪性腫瘍がある部位[悪性腫瘍の悪化懸念]」=すでに腫瘍がある部位に照射しないという記述であること/「がん」「癌」「発がん」がいずれも0回であること/治療前後に日焼けを防ぎ十分な遮光を行うこと第7版、2025年9月作成/2026-09-07確認

記事監修医師プロフィール

神林由香

医療法人社団Clara理事長
メンズクララ院長/医師

神林由香

日本皮膚科学会正会員。日本抗加齢学会正会員。メンズヘルス医学会会員。 美容外科専門医(JSAS)。
東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。
東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て現職。