Vol.3 脱ダサい男!垢抜けるための第一歩を踏み出した新人美容外科医が、次に克服すべきことは……

女医のカルテ〜モテる男って何が違うの?〜

前回、イケメン美容外科医の斎藤先生にズバッと指摘されヒゲ脱毛をすることになった新人ドクターの熊谷くん。

さらに垢抜けるには……?

 

 

「先生~! さっきの男性、超カッコイイ~! また来てくれるかなぁ~?」

ナースの永井さんはイケメン好きでクリニックにイケメンが来ると目ざとく見つけます。

「ん……? あ、もしかして高柳さんのこと?」

高柳さんはファッションモデルをしていて、女の子ウケの良さそうな外見です。

実はその時、私は他の男性のことが気になっていたのですが彼女が目ざとく見つけるのは高柳さんのようなタイプの男性だと知っていました。

「あ~もう、先生! 高柳さんと話しててドキドキしないなんて! 枯れていますよ!!」

……いやいや、永井さんと私の好きなタイプが違うだけです。

 

 

特に若い女性は典型的なイケメンを好むことが多いよう。

スタッフの間でカッコイイと噂になるような男性患者様も、だいたいオシャレな雰囲気です。

私の仕事は、その男性の生来の良さを最大限に引き出すこと。

なので「現在、トータルでどのくらいカッコイイ雰囲気か」よりも「ポテンシャルをどう活用するか、伸び代がどれだけあるのか」の方が気になってしまいます。

が、わざわざそんなことを考える女性は普通はまずいません。

 

高柳さんに限らず外見の良さがそのまま仕事につながるような男性は、もとの顔立ちやスタイルがそれなりに良いのは事実です。

でも、それ以上にとにかく洗練されているのが特徴です。

つまりポテンシャルをフルに活用できているのです。

 

 

「それに比べて、クマさんってやっぱりなんかイマイチなんですよねぇ……。脱毛してけっこう良くはなりましたけど」

熊谷くんは毛深かったヒゲと手足を脱毛したことで、もともと色白でキレイだった肌が際立ちかなり爽やかな青年になっていました。

最近流行の色白美肌男子です。

それでもまだまだ「なんとなくダサい」ままで、ファッショナブルなイケメンが好みの永井さんにはピンときません。

 

「髪型とかかな? なんか垢抜けないよね……。

もうこの際、斎藤先生にファッションも指導してもらう?」

私はお節介な斎藤先生が熊谷くんのファッションにまで口出しする姿を想像して、吹き出しそうになりました。

 

「えー! やめてください、先生! クマさんがあんなにギラギラしたらショックです!(笑)」

斎藤先生のギラギラ系のファッションは、最近の流行ではないものの、それはそれで彼にはむしろ似合っています。

でもそれをそのまま熊谷くんがマネしてもカッコよくはならないでしょう。

 

 

「先生、いいこと思いつきました!

クマさんに似合いそうな系統のメンズファッション雑誌をさりげなく目に入るところに置いてみましょうよ」

永井さんに限らず、女性はこの手のイタズラが大好きです。

が、肝心の男性は全然気付かないのがオチ……。

もともとオシャレ好きな男性ならともかく、あのダサめな熊谷くんがファッション雑誌を手に取るでしょうか? 脱毛しただけでお腹いっぱいのはずです。

 

休憩時間に見てもらうべくファッション雑誌は絶妙な場所に配置されましたが、女性陣の努力もむなしく医学書とにらめっこするばかりの熊谷くん。

 

誰もが諦めかけた、その時……!!!

なんと、斎藤先生がその雑誌を見ているではありませんか。

 

「おーい! 熊谷! なんかいいもんがあるぞ!」

熊谷くんよりも先に女性陣が一斉に振り向きます。

 

「勉強も大事だけど、その髪型と服装もう少しどうにかならないか? 患者様にセンスを疑われるぞ?」

「すみません、ファッションとかよく分からなくて……」

「俺なんて昔から服とか好きだけど、最近になってスタイリストをつけてみたらますます女の子から褒められるようになってびっくりしたよ。ハハハッ!!」

 

(えっ……知らなかった!)

 

斎藤先生は、実は努力家で有名です。

オペの技術ももちろんですが、美容外科医としての自分を磨くということに関してもストイックで外見のメンテナンスも完璧です。

チャラいと思われがちですが、そういう外見を作り上げて維持するのも実はけっこう一苦労です。人気が高いだけのことはあります。

まぁ、「女の子に褒められたい」という目的も多分にあるでしょうが。

 

「スタイリスト、ですか……?」

熊谷くんはファッションというよりはスタイリストという存在に興味を持ったようです。

 

関連記事

この記事へのコメントはありません。