「効果が永久的なものがいい」は素人の考え方

美容整形について

永久的な効果が欲しい

もうシミができないようにしてほしい
ヒアルロン酸で膨らませたところが一生溶けないでほしい
鼻を高くしたら一生そのままの形であってほしい
たるみを切り取ったら一生もってほしい

お気持ちはわかりますが、このようなご要望には全てNoとお答えするしかありません。

美容整形について考える前に、人体についてもう少し理解する必要があります。

人は変化する

変わらないものは、ない

ここで、古代から洋の東西を問わず言われている名言を思い出していただきます。

万物は流転する(古代ギリシャの哲学者)
諸行無常(仏教)

どちらも似たような意味で、要するに「世の中のいろんなものはどんどん変化する」ということですが、

万物は流転するという言葉が物質そのものに焦点を当てているのに対し、
諸行無常は人の心のほうに焦点を当てています。

人間という物体も、変化する

これをそっくりそのまま、人間に当てはめて考えてみてください。

人間の身体は変化する物体である

人は、赤ちゃんとして生まれてから次第に成長し、若さのピークをすぎるとだんだん衰えていきます。

衰えていくのは全身で、皮膚の表面だけでなく、筋肉、脂肪、骨に至るまで、すべての形が変わっていきます。

最後は生命機能を失い、腐って、塵となり、土の栄養分になります・・
まさに万物は流転する・・・
じゃなくて、現代ではちゃんと火葬されます。

一生もつ美容整形手術

「一生もつ」と言われているタイプの美容整形には次のようなものがあります。

・メスを使って手術するタイプのもの
・シリコンプロテーゼなど永久に形の変わらない異物を顔に入れるもの(豊胸用のシリコンバッグも)
・永久に溶けないタイプの注入物で膨らませるもの

これらの手術を若さがピークの時に受けたとして、20年後はどうでしょう?

変化する人間の身体+変化しない異物

加齢にともなって、全身が老化し形が変わります。
そんな中で、形の変わらないシリコンや溶けない注入物はどうなってしまうのでしょう?

永久に形が変わらない素材なだけあって、シリコンはおよそそのままの形です。しかし、人体は変化しています。
若い時はちょうど良い仕上がりだったのものが、例えば皮膚が薄くなったりすると、形が透けて入れているのがバレやすくなってしまったり、最悪、鼻の先から皮膚を突き破ってシリコンが出てきてしまうこともあります。
胸も、若いうちはちょうど良くても、加齢で形が変わってきてシリコンバッグが浮いて見えてしまうこともあります。

入れたもの自体の形はそのままだとしても、人間の体はそのままではいられないのです。

変化していく人体に、全く変化しない異物を入れたところで、「永久にきれいな形が保たれる」わけではないということです。

メスを使う美容整形手術

メスを使う手術も当然、同じことが言えます。

その時は最高にキレイになったとしても、人体が変化していく以上は、手術を受けた部位もそれなりに変化していくということです。

永久に溶けないタイプの注入物は危険

永久に溶けないタイプの注入物、というのは、厄介モノです。
イメージで言えば溶けないヒアルロン酸ですが、そのような理想的な注入物は現在のところ存在しません。

あればあったで、先述したシリコンのような問題が生じます。

開発が試みられてはいますが、発がん性があったり、想像よりも硬くなってしこりになってしまうなど、あまり良い製剤はなく、ほとんど使われていません。一度入れたら取り出せないというのも怖いです。(シリコンプロテーゼや豊胸バッグは手術ですぐに取り出すことが可能です)

以上は、人間の顔の形態というものを客観的に物質とみなして述べた見解になります。

人の心も変わる

男心と秋の空

もう一つ忘れてはいけない視点は、人の心は変わるということです。
なかには、一度好きになったものがすーっと好き、という稀有な人もいるかもしれませんが、概して男心も女心も秋の空です。

一度も心変わりしたことはないですか?

こっちは心変わりしてないのに、急に相手に心変わりされて、結局自分も変わらざるを得なかった、などなど、
諸行無常なエピソードは世の中に腐るほどあります。

「なりたい顔」も変わる

「なりたい顔」も意外と変化するものです。
特に、社会的な好感度を上げるため、女性に好かれるため、など、美容整形でなりたい姿を決める軸が自分ではなく他人にある場合、受けた手術を後悔するということはよくあります。

自分の中で確固たる美意識があり、自分の理想の顔立ちに必ずなる!という強い意志のものとで整形する場合は、自分自身の好みさえ変わらなければ「なりたい顔」は変化しないでしょうが、そういう人は割合としては少ない印象です。

そういう人であっても、理想が変わっていくということはよくあります。

他人の評価に左右されることもある

例えば、一重から二重に整形した理由が自分の美意識オンリーであれば、
新しく彼女にできそうな予感のする女の子が

「私って一重の男性がすごくタイプなの(ハァト)」

と言ってようが、

「いや俺は俺の美意識でこうしたんだ!関係ない!

と思えるでしょうが、

一般的に二重の方が女性ウケがいいんじゃないかと思って整形した場合は、

「な、なんだと・・!(後悔)」

という気持ちになることも考えられます。

元に戻して欲しいという相談も多い

実際の診療では、元に戻したいというご相談を受けることも多いです。

男性はあまり理由を語ってくれないことが多いですが、よく聞いてみると、何か言われて傷ついたとか、軸が他人にあったケースがやはり多いです。

女性だと、「彼氏が○×△+*?○~~~!!!!」と泣きながら語られることがあります。

この場合、ある程度戻せる施術であれば良いですが、メスを使ってガッツリ切るなど大幅に変えてしまったら、元に戻すのはもう無理です。

美容整形には流行もある

また、美容整形には流行もあります。
どんな顔がもてはやされるかは時代でも変わるのです。

まとめ

・人の身体は変わるので、永久に同じ形は保てない
・人の心は変わるので、なりたい形も変わる可能性が高い

なので、「効果が永久的なもの」をむやみに求めるのはナンセンスです。

関連記事

この記事へのコメントはありません。