シミの治療法はたくさんある
シミの治療にはたくさんの種類があリます。
それぞれが、どのようにシミに対して効果を発揮するのかを理解し、自分が取りたいシミの種類にはどの治療が適しているのか、自分が受けたいと思える治療法はどれか、を適切に選ぶことが大切です。
シミの治療法は大きく分けて2つ
シミの治療法は大きく2種類に分けれらます。
・レーザー機器などを使ってシミをしっかり薄くする、効果の高い治療法
・効果の高いシミ治療法の補助として併用すると良い治療法(補助療法)
シミを予防するには補助療法で十分ですが、すでにできてしまっているシミは、しっかり効果の高い治療法でないと消すことはできません。
シミの治療法(効果の高いもの)
レーザー治療
シミに対して最も効果が高い
レーザーが黒い部分にのみ反応することを利用してシミを治療する方法です。基本的な原理はレーザー脱毛と一緒です(レーザー脱毛の記事参照)。
1回の照射で、ほぼ完全にシミが取れる場合もあれば、2~3回かけて薄くする必要がある場合があります。治療間隔は、3~6ヶ月はあけます。(ダメージがしっかり回復するのを待つため)。
レーザー照射直後はヤケドのようになる
レーザーを照射した直後はヤケドのような傷になりますので、すぐにテープで保護します。そのまま7~10日間ほどテープは貼りっぱなしにします。
テープ保護の期間が過ぎた頃には、生傷が治ったばかりのピンク色っぽい薄い皮膚の状態になっています。
炎症後色素沈着が起きる可能性がある
そのままだんだん馴染んでくる場合と、炎症後色素沈着になる場合があります。
炎症後色素沈着になるとかなり茶色い色合いになるので、一見するとレーザーの効果がなかったように感じますが、2~3ヶ月でその色合いも消えていくことが多いです。
炎症後色素沈着は、日焼けで黒くないやすい肌質の人ほど起こりやすいです。
シミが再発することもある
レーザーでメラニンは撃退できますが、色の付いていないメラノサイト(メラニン色素を作る細胞)は攻撃できないので、シミの原因の一つである暴走したメラノサイトまで撃退できない可能性があります。
また、シミの部分では異常角化細胞ができていて、それがレーザー治療後にも生き残ってしまうことがあります。
それらの場合では、シミはいずれ再発します。
メラノサイトがメラニン色素を多く含んでいる場合は、レーザーのターゲットになりますので、完治できることが多いです。
シミは、シミの真ん中の方よりも周辺部分の方がメラノサイトが活発で、周辺部のみが再発することはよくあります。
シミのレーザー治療まとめ
メリット:1回の治療での効果がかなり高い。うまくいけばシミを完治できる。
デメリット:炎症後色素沈着になる可能性がある。1週間程度のダウンタイム(テープで保護しなければならない期間)がある。
光治療
手軽な方法で人気No.1
フラッシュランプ、パルスライトと総称されるものです。
光治療の原理は、様々な波長を含む光を肌に当てることで、シミの茶色だけでなく、ニキビの炎症や赤ら顔などの赤色にも反応し、色合いを均一にさせることです。
光治療でシミが強く反応した部分は薄いかさぶたとして浮いてきますが、特にテープで保護するなどの必要はなく、1週間ほどで自然と剥がれ落ちます。
浮いてきたかさぶたの状態の時は、その上から化粧やコンシーラーなどでその色をカバーすることも可能です。
シミを完治はできない
ただし、肌の奥深くまでは届かないので、シミの原因となっているメラノサイトまでは破壊できず、シミは完治はしません。
治療してシミが薄くなっても、何年かするとだんだんもとのシミの色合いに戻っていきます。
1回あたりの効果はレーザー治療よりは低い
1回の効果はレーザー治療よりは低いので、シミがある程度目立たなくなるまでに、月に1回程度のペースで3〜4回ほど照射することが多いです。
肌のハリ・弾力も出る
光をあてることで肌にハリ、弾力を出す効果もあります。シミ治療目的だけでなく、定期的なケアで利用している人も多いです。
光治療が最適な場合
そばかすのように細かい小さなシミがたくさんあって、全体的にシミを薄くして目立たなくさせたい場合や、仕事の都合などでテープ保護のダウンタイムがとれない場合に適しています。
シミが気になったタイミングで何度か当てる方法と、
月に1回など、定期的なケアで通うような使い方があります。
シミの光治療まとめ
メリット:薄いかさぶたが浮いて剥がれ落ちる程度でダウンタイムがほとんどないため、仕事などに支障をきたしにくく、施術を受けやすい。
デメリット:シミを完治はできない。そのうち再発する。
レーザートーニング
くすみ、肝斑、炎症後色素沈着に効果が高い
通常のレーザー治療を、かなり低出力にしたもの。
肌のメラニンを穏やかに消す作用があります。
ダウンタイムはない
照射直後でもヤケドのような傷になりません。
光治療のように薄いかさぶたになることもありません。
肌全体にうっすら赤みが出る程度で、ダウンタイムはほぼありません。
効果が実感できるまでに回数がかかる
1回の効果は少なく、シミやくすみが薄くなる実感はほとんど得られないことが多いです。
5~10回と繰り返すことにより、どんどん透明感が出てきます。
現在あるくすみや肝斑の治療の場合は月に2~3回のペースで照射します。
特にシミがない状態でさらに肌に透明感を出したいなどの場合は、月に1回で十分です。
肌のハリ・弾力、毛穴にも効果
メラニンを消すだけでなく、
肌のハリや弾力を出したり、
毛穴を引き締める効果もあります。
光治療よりもメラニンに対する効果は高い
光治療と同様に肌全体のくすみをとることができますが、光治療よりもレーザートーニングの方が肌の奥まで届くので、より効果的です。
軽いニキビができることも
一過性の副作用で、浅い小さなニキビができる場合があります。
レーザートーニングによりできたニキビはすぐ引く場合がほとんどです。
やや乾燥肌の方でできやすく、照射後にしっかり保湿をすることで予防できる場合が多いです。
レーザートーニングまとめ
メリット:くすみや肝斑、炎症後色素沈着などに最適。ダウンタイムがない。
デメリット:濃くてはっきりしたシミには効果が少ない。回数がかかる。軽いニキビができる場合がある。
電気分解法、炭酸ガスレーザー
施術後は傷になるのでテープ保護が必要
電気分解法はいわゆる電気メスで削る方法。
炭酸ガスレーザーも、照射した部分の皮膚を削る方法です。
いずれも削ったあとは生傷になりますので、7~10日間ほどテープで保護する必要があります。
肌の深くまで削ると消えない傷になってしまいますが、表皮までのごく浅い部分だけを削るようにすれば、瘢痕なく皮膚は再生します。
うまく使えばシミを完治させることができますが、ダメージの大きい方法なので炎症後色素沈着のリスクが上がります。
昔、レーザー治療が一般化する前にシミ治療としてよくされていた方法です。
シミと間違いやすい、イボやホクロに最適
現在ではこの方法は、脂漏性角化症という、シミからイボに変わってしまったものに適しています。
通常のシミのレーザー治療では、イボは取りきれません。
また、薄くて小さいホクロはシミと誤解されていることが多いです。
ホクロはシミ取りの通常のレーザー治療では消せません。
電気分解法もしくは炭酸ガスレーザーによる治療が必要です。
シミ(老人性色素斑)からイボ(脂漏性角化症)になることがある
脂漏性角化症は、この方法で削るだけではシミが再発することが多いです。
脂漏性角化症のイボ部分を除去した後に、普通のシミが残ることがあるからです。その場合は、再発した部分にレーザー治療が必要です。
電気分解法、炭酸ガスレーザーまとめ
メリット:シミと間違えやすい、脂漏性角化症や小さなホクロを除去できる。
デメリット:炎症後色素沈着のリスクが高い。
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