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【ニキビ治療】イソトレチノインの内服を辞めた後の副作用について

当院ではニキビ治療の一環として内服薬を処方します。

イソトレチノインと呼ばれるニキビに効果的な薬なのですが、服用の際はある副作用が生じる可能性に留意しなければなりません。

本記事ではイソトレチノインの効能と副作用について、わかりやすく解説いたします。

イソトレチノインの効果


イソトレチノインの効果は大きく分けて二つあります。皮脂分泌を抑制できる点、長期寛解が期待できる点があり、通常のニキビ治療では解消できない問題に上手く対処してくれます。

イソトレチノインを服用することによって生じるメリットをご紹介しましょう。

皮脂分泌を抑制できる

ニキビの原因は皮脂にあります。

人間の身体は乾燥を防ぐために皮脂を分泌する作用を持っていますが、過剰に分泌された皮脂が毛穴の出口を防ぐことによってアクネ菌が増殖してしまうのです。

アクネ菌はニキビを作り、荒れた皮膚の状態を悪化させてしまいます。そのため、皮脂の過剰分泌を抑えるイソトレチノインを服用する必要があります。

イソトレチノインには皮脂腺を小さくさせる効果も持っています。皮脂に悩まされている方にとって最適な治療法と言えるでしょう。

長期寛解が期待できる

イソトレチノインは、ニキビが繰り返し生じる悩みを持つ方にも効果を発揮します。ニキビ治療は再発を防止することがもっとも効果的な対策となるため、アクネ菌の発生を抑制すれば慢性化したニキビを治すことができます。

もっとも、イソトレチノインを服用したからといって完全に原因を断つことはできません。皮脂腺を小さくする効果を持つとはいえ、皮脂の分泌を完全に抑えるのは不可能です。

また、皮脂は乾燥とシワが生じるのを防ぐ役割もあります。お肌の健康維持に必要不可欠な皮脂分泌を止めることはできないものの、過剰分泌さえ抑えればニキビ・ニキビ跡は寛解します。イソトレチノインは肌トラブルの解消にぴったりな内服薬です。お悩みの方はぜひ、服用を検討してみてはいかがでしょうか。

イソトレチノインを辞めた後に表面化する副作用について

ニキビに悩まされる方にとってイソトレチノインは非常に有用な内服薬です。とはいえ、強力な作用を持つ薬には副作用も付き物。服用中、または服用を辞めた後になんらかのリスクが生じる可能性がゼロとは言い切れません。

実際、イソトレチノインには複数の副作用が表れる恐れがあります。この項目からは、イソトレチノインに関する症状を解説させていただきます。

重篤な副作用が生じる可能性

まずはイソトレチノインが引き起こす可能性のある重篤な副作用についてご紹介いたします。副作用は主に三点です。胎児に影響する催奇形性、鬱病などの精神症状、そして炎症性腸疾患のリスクが危惧されます。イソトレチノインの服用を検討する場合、必ず危険性を理解しなければならないでしょう。

胎児に影響する催奇形性

催奇形性という言葉に関しては聞き慣れない方も多いと思われます。しかし胎児に影響することに言及している通り、イソトレチノインは妊娠・授乳する女性に悪影響を与えるリスクがあると判明しています。

服用後しばらくは胎児が奇形になる確率が急上昇するため非常に危険です。妊娠している、あるいは乳児を育てている女性は、胎児に催奇形性を及ぼす恐れがあります。当てはまる方は必ずイソトレチノインを服用しないように注意しましょう。

鬱病などの精神症状

イソトレチノインには鬱病などの精神症状を引き起こすケースもあります。稀に服用後に気分が落ち込んでしまうことがあり、この副作用に関しては様々なクリニックで問題視されています。

なかには因果関係について疑問視するクリニックもありますが、この副作用が発生しないとは限りません。精神状態が悪化すればニキビの治療が上手くいかなくなるリスクが高まるだけでなく、頭痛や胃の不快感、不眠症、食欲の低下といった問題が併発します。

当院ではこのような症状を防ぐため、丁寧な問診とカウンセリングの実施を心がけています。しかし、イソトレチノインによる治療は重篤な副作用と隣り合わせになっている点を忘れないようにしてください。

炎症性腸疾患

イソトレチノインは炎症性腸疾患の原因になる場合もあります。炎症性腸疾患とは、文字通り消化器官の炎症を指しています。潰瘍性大腸炎やクローン病になる危険性があり、この副作用もまた完全に抑制することはできません。

適切に対処すれば重症化は防げるため、もし身体に異変を感じた時はすぐクリニックにご相談ください

比較的軽度の副作用について

抗ニキビ薬は強力な作用を持つあまり深刻なリスクを抱えています。とはいえ重篤な副作用が生じる可能性は僅かなもので、ほとんどの場合はイソトレチノインの服用中・服用を辞めて数ヶ月経つまでは軽度の副作用を感じる程度に留まります。そのことについても触れていきましょう。

全身の乾燥

イソトレチノインは皮脂の分泌を抑える効果があります。しかし、内服薬が効きすぎてしまった場合は全身の乾燥を感じる場合もあります。症状が表れた時はお肌を保湿しましょう。

頭痛や吐き気

なかには頭痛や吐き気に見舞われることもあります。服用を辞めた後も数日症状が続くケースもありますが、重症化することはほとんどありません。少しでも異常を感じた時はクリニックへお越しください。症状についてヒアリングをおこなった後、適切な処置をいたします。

ドライアイ(光線過敏)

イソトレチノインの服用後、肌の免疫が過剰な反応を引き起こすことで知られる光線過敏が副作用として生じるケースも考えられます。光線過敏の症状が見られる場合は、レーザー脱毛や光脱毛を控えてください。

また、日光による刺激がドライアイに繋がる恐れもあります。目が乾いたり、異物感がある時は従来のドライアイ治療に効果的な手段を取りましょう。眼精疲労を防ぐために適度に目を休めたり、点眼薬を使用すれば症状は改善できます。

筋肉・関節の痛み

イソトレチノインが筋肉痛・関節痛を起こすケースも存在します。こちらも比較的軽度な副作用ですが、痛みが深刻な場合は内服を辞める必要があります。万が一異常が見られた場合はただちに当院へご相談ください

イソトレチノインによる治療をお断りするケースもございます

イソトレチノインが副作用を起こす可能性を少しでも軽減するために、当院では来院された方の健康状態をチェックします。副作用が生じる可能性がもっとも高いのは、妊娠している女性や乳児を育てている方でしょう。催奇形性のリスクが高い方はイソトレチノインによる治療をお断りさせていただくことがあるため、あらかじめご了承ください。

イソトレチノインの服用を検討している場合は、体調を万全の状態に整えた上で医師に相談していただければ幸いです。

イソトレチノインを辞めた後に生じるリスク・副作用に注意しましょう

イソトレチノインは何度も繰り返すニキビを治療する手段として非常に優れています。しかしイソトレチノインの服用中・服用を辞めてしばらくは副作用が生じるケースがあり、リスクが付き纏う方法でもあります。

当院では細心の注意を払ってニキビ治療の施術をしていますが、万が一という場合もございます。

ニキビ治療のために内服薬の服用を検討している方は、必ず副作用と真剣に向き合うことを推奨いたします。

メンズクララのニキビケアについて

メンズクララでは、ニキビケアについて「毛穴&ニキビ対策コース」をご用意しています。

また、「料金的も負担だし、ちょっと軽く始められないかな?」と考えておられる方には22,000円割引となる「毛穴&ニキビ対策コース・ライト」というコースもご用意しています。

毛穴徹底洗浄の代わりにピーリングの施術が行われます。


ニキビが気になる方はメンズクララに一度ご来院ください。

記事監修医師プロフィール

医療法人社団Clara理事長
メンズクララ院長/医師

神林由香

日本皮膚科学会正会員。日本抗加齢学会正会員。メンズヘルス医学会会員。 美容外科専門医(JSAS)。
東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。
東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て現職。