「よく宣伝されてるメンズ化粧品ってどうなの?」の記事の通り、医師による処方が必要な外用薬でもない「化粧品」に特別な効果はありません。
人生の楽しみのひとつとして色んな化粧品を試してみるのはアリだと思いますが、効果を求めて真剣にジプシーするほどのものでもありません。
良い化粧品と悪い化粧品の違いは?
まだ昭和の頃などは、肌に害になるものが化粧品に配合されてしまっている時代もありました。
しかし近年では、化粧品に配合して良い成分が法律で決まっています。
アレルギーテストやノンコメドジェニックテスト(ニキビを誘発しない)なども発達し、国内で製造販売されているものであればどんなものでもだいたい安全と考えて良い時代になりました。
つまりどんなに良くアフリエイトされているものでも、
ほとんどアフリエイトされていないものでも、
ほぼすべての化粧品が基本的には良い(というか普通で問題ない)
と考えて差し支えありません。
でも、肌荒れしたりするんですよね……。
健康な肌に使用して問題を起こす理由
健康な肌に使用して問題を起こす理由は
- 現在の肌状態に合ってない
- 配合成分にアレルギーがある
- 化粧品の使いすぎ
のどれかであることが多いです。
つまり、肌荒れする原因は化粧品ではなく、選び方と使い方が間違っていることが多いです。
肌荒れの原因になりやすい化粧品ランキング
ほとんどの化粧品はおおむね良い、というか普通。
なのですが、肌トラブルを起こしやすい化粧品の種類はあります。
1位はダントツで美容液。2位が化粧水、3位が植物からの抽出成分の多いもの、4位がニキビ用化粧品全般です。
美容液
美容液って、効能を謳った特殊成分が配合されているものです。
ですが、それをなるべく肌の奥まで浸透させるために配合されている界面活性剤やら何やらが刺激になったり特殊成分そのものが刺激になって悪さをしたりと、皮膚科医目線ではあまり良い印象がありません。
化粧品の選び方は「攻め」よりも「守り」です。
無難な保湿剤だけで十分。美容液は基本的には使わなくて大丈夫です。
化粧水
水分が多いものほど刺激は強いです。
特にアルコールやメントール入りのものは肌状態によってはかなり悪さをします。
化粧水というアイテム自体、あえて使う必要はありません。
お手入れの最初に化粧水を使うという先入観がありますが、飲み会はまずビールで乾杯、という類のものと思って差し支えありません。
植物からの抽出成分の多いもの
これもトラブル多い。アレルギー反応です。うるしかぶれみたいなもの。
こういう化粧品でアレルギー反応を起こしている患者様と日々接していると、「30種の植物成分配合」の宣伝文句がそっくりそのまま「30種のアレルゲン配合」に聞こえてきます。
これも皮膚科医的には怖くてあまり使いたくありません。
アレルギー体質(花粉症になりやすい、お酒飲むと痒くなるなど)の方は特に要注意です。
アレルギーテストをしているとは言え、体質で特定の植物成分にアレルギー反応を起こす可能性はあるということです。
ニキビ用化粧品全般
様々な種類があるので一概には言えません。
でも、ニキビ用と名のついたものは、油分が少なくさっぱり系でできています。
そればっかり使用して保湿を怠ると、そのうち乾燥肌になってますますニキビを悪化させてしまうことも多いです。
また、洗顔料系ではピーリング作用が強いタイプも多いです。
ピーリング作用自体は良くてもその後に保湿をしないとかなり乾燥が進んでしまいます。
さらに欧米向けに開発されたものだとかなり強いピーリング作用があるタイプの化粧品が多く、乾燥にはかなり注意が必要です。
欧米人は角質が日本人よりも厚く皮脂分泌も多いので、強いピーリング作用が好まれているんですね。
ニキビ肌を頑張ってケアしようとしている方は、もとは脂性肌の方でも乾燥傾向にある場合が多いです。
ニキビ肌のケアの最重要ポイントは保湿
ニキビ肌のケアの最重要ポイントは保湿です。
世の中に「良い化粧品」と「悪い化粧品」があるのではなく、「良い化粧品」も使い方を間違うと肌に悪いと覚えておいてくださいね。
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