この記事では毛について知っておきたいことを
- 毛の基本構造
- 毛穴の種類
- 毛周期(ヘアサイクル)
といった内容に分けて解説します。
毛の基本構造
まずは毛の基本構造からおさらいしましょう。
毛包脂腺系
毛穴からは、毛が生えるだけでなく、皮脂も分泌されています。
また、立毛筋(鳥肌が立つ)は毛穴につながっています。毛乳頭と呼ばれるいわゆる毛根から毛が生えてきます。
毛と毛穴と皮脂と鳥肌はセット。
猫がびっくりした時に体を丸めて全身の毛を逆立てることがあります。
これは興奮により交感神経の働きで立毛筋が収縮して毛が立っている状態です。
人間にも野生の名残があり、その構造を、毛包脂腺系と言います。
毛穴の種類
毛包脂腺系は、毛の太さと脂腺の太さの違いにより、3種類あります。
脂腺性毛包
ニキビの発症母地。顔面や前胸部などに多く、脂漏部位と呼ばれます。
顔面でも特に、おでこから鼻、あごにかけてのTゾーンと言われる部分に多いです。
(模式図)
終毛性毛包
髪の毛、ヒゲ、陰毛など太い毛が生えるところ。脂腺もそれなりに発達しています。
(模式図)
軟毛性毛包
いわゆるうぶ毛と呼ばれるもので、終毛性毛包をミニチュア化した構造です。
(模式図)
男性型脱毛(AGA)
髪の毛の生え際が寂しくなってくる時、まずは、本来は終毛性毛包だった頭髪の毛穴がミニチュア化して軟毛性毛包に変化することから始まります。
詳しくは薄毛(AGA)の項目で記載しますが、ミニチュア化した初期段階で正しい薄毛治療を受けることでかなり髪の毛は回復します。
そのため、手遅れになる前の早めの治療が大切です。
毛周期(ヘアサイクル)
毛は生えるとずっと生えっぱなしで抜けたら終わり、というわけではありません。
毛は毛周期というサイクルを繰り返しています。いわゆるヘアサイクルです。
- 成長期:2~6年
- 退行期:2~3年
- 休止期:3~4ヶ月
普通に生えている毛として認識されるのは、成長期の毛です。
成長期の毛の割合は部位によって異なり、以下の割合で形成されています。
- 髪の毛・ヒゲ:80%
- 脇毛・陰毛:30%
- うぶ毛:20%
永久脱毛
医療機関による永久脱毛の原理は、成長期の毛の毛根を破壊することです。
毛の中に含まれる黒色メラニンをターゲットとし、毛を100℃以上に上昇させ気化。
その周囲の毛包を壊死、凝固させることで毛包を破壊します。
ある時点で成長期の毛が破壊されると、今度は休止期にあった毛が生えてきます。
2~3ヶ月くらいするとかなりの量の毛が生え揃いますので、永久脱毛をするときは最初のうちは約2~3ヶ月おきにレーザーを当てます。
何回か当てていると全体の毛量が少なくなってくるので、しっかりと生えそろうまで6ヶ月くらいかかることもあります。
一般的に、4、5回目になってきたら、長めに期間をとって、しっかり生えそろうのを待ってからレーザーを当てた方が効率が良いのはそのためです。
一般的に、毛量を3分の1程度に減らすのであれば3〜4回、ほぼ完全に生えてこなくなるようにするなら6〜10回程度のレーザー照射が必要で少なくとも1年半は必要です。
前述したように、毛にはヘアサイクルがありますので、1年で12回照射したとしてもまだ毛は生えてきます。焦らず適切な期間(2〜3ヶ月)を開けて照射することが大切です。
(1年間フリーパスで何回でも当てられるってすごくお得だと思ったけど、そんなことないんだ!って男の子が驚くの図)
脱毛をすると、毛の太さの分だけ開いていた毛穴が、毛が生えなくなって少し小さくなりますので、毛をつたって皮膚の表面に出ていた皮脂もやや出にくくなります。
男性(特に若いと)は男性ホルモンの影響で皮脂分泌が盛んなので、永久脱毛後に乾燥が気になるというケースは少ないです。
(レーザー照射の直後は皮膚がダメージを受けますので保湿ケアは必須です)
ヒゲ部分にニキビが出来やすい人は、脱毛することで改善する場合があります。
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