注)まずはシミの種類、治療法についての3記事を読んでください
シミには種類があり、それぞれに治療法が違います。
シミの種類ごとに、治療法を説明します。
シミ(老人性色素斑)
レーザー治療
根治を目指したい場合は、レーザー治療が第一選択です。
10日間ほどテープ保護、その後も炎症後色素沈着が出た場合はその対処なども必須ですが、一番確実な方法です。
比較的大きくて目立つシミがぽつんとあるような場合に最適です。
光治療
顔全体に細かい点のようなシミがある場合は、光治療の方が楽な場合も多いです。
光治療では根治はしないのですぐ再発しやすいですが、全体的に薄くできるので、手軽で人気です。
シミが目立ってきた時だけ当てるような使い方の他に、数ヶ月に1回など定期的に受けている方も多いです。
イボ(脂漏性角化症)になっているもの
イボの程度が少なければレーザー治療だけでも十分な場合も多いです。
しっかりイボが形成されてしまっている場合は、炭酸ガスレーザー(もしくは電気分解法)で削る必要があります。
いずれも炎症後色素沈着が起こる可能性があります。
そばかす(雀卵斑)の治療法
レーザー治療
シミ(老人性色素斑)と同様、根治を目指したい場合はレーザー治療が第一選択です。
光治療
そばかすは細かく点状に広がっている場合が多いので、1個1個すべてにテープを貼って治療するのを避けたい場合など、手軽に治療したい場合は光治療が最適です。
真皮サイトメラノーシス(ADM)
レーザー治療
皮膚の深いところにメラニンがあるので、表面までにしか届かない光治療はほとんど効きません。レーザー治療が必要です。
シミ(老人性色素斑)やそばかすは1回のレーザー治療でも根治できることが多いですが、ADMでは、4~5回くらいかかることが多いです。
治療間隔は、3~6ヶ月です。
レーザートーニング
テープ保護をしたくない場合などでレーザー治療ができない場合は、レーザートーニングでも多少の効果はあります。
光治療と違って、皮膚の奥にまで届くからです。
ただ、1回での効果は非常に低く、これだけで根治はほぼ無理です。
肝斑の治療や、定期的な肌ケア目的でレーザートーニングを受けていて、ついでにADMも薄くなったらいいなぁくらいの気持ちなら良いですが、最初から選ぶ方法ではありません。
肝斑
レーザートーニング
肝斑に唯一機器でできる治療は、レーザートーニングです。
レーザー治療や光治療では悪化する可能性があります。
肝斑は、慢性的な刺激が大きな原因で炎症後色素沈着の一種とも考えられるため、レーザートーニング治療に懐疑的な意見もあります。
しかし実際の診療では良好な効果が得られているので、肝斑にレーザートーニングは有効と考えます。
保存療法とトラネキサム酸の内服
レーザートーニングを受けなくても、保存療法とトラネキサム酸の内服のみで治癒することも多いです。
補助療法も効果的
ピーリングとイオン導入・エレクトロポレーションの補助療法も効果的です。
炎症後色素沈着
保存療法
何よりも保存療法(=紫外線対策以外何もしない)が有効です。
トラネキサム酸の内服
トラネキサム酸の内服は効果的なことが多いです。
その他、有効な可能性があるもの
場合によってはトーニングが効果的なこともありますが、かえって悪化することもあるので、その適応は慎重な判断が必要です。
ピーリング、イオン導入・エレクトロポレーション、ハイドロキノン外用、なども、有効なこともありますが悪化させる可能性もあるので、慎重にするべきです。
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