シミひとつない肌になれるのか?

シミ

色白男子ブームの影響か、男性にもシミ治療は人気

密かに美容皮膚科に通う男性は多い?!

昔は日焼けしている男性が多かったですが、
最近は色白男子ブームもあって、色白をキープしながらシミ治療に美容皮膚科に通う男性はかなり増えています。

女性よりシミを気にする男性も

女性の方がシミを気にすると思われがちですが、女性の場合はお化粧によりかなり肌をカバーできるので、ファンデーションで隠せる程度の薄さになればいい、と考える人も多いです。

一方、男性は普段は化粧をしない人がほとんどなので、女性よりもむしろシミを徹底的に消したいと思うことが多い印象です。

シミがひとつもない状態にするには

シミがひとつもない状態とは、
・シミをひとつも作らない
・シミができても全て消す
のどちらかです。

シミをひとつも作らないことは可能なのでしょうか?

美白遺伝子による肌質の違い

皮膚の色に関わる遺伝子

皮膚の色に関わる遺伝子は数多くあり、200 ~400ほど挙げられています。

巷の遺伝子検査では2~3種類程度しか調べられないので、その結果がすべてではありません。

ここでは、例として2つの遺伝子について解説します。

MC1R遺伝子

人類全体の進化という枠組みで最も研究されているのが、MC1R(melanocortin 1 receptor)です。
この遺伝子の変異により、メラニンを作る機能が低下し、色は白くなります。
白人では、この遺伝子に多くの変異がみられます。

OCA2遺伝子

眼皮膚白子症(oculocutaneous albinism:OCA)(=先天性白皮症)の原因遺伝子も注目されています。いわゆるアルビノです。

(図)

メラニンをまったく作れなくなる重症のものから、ある程度は作れる軽症のものまで、7つのタイプが報告されています。

メラニンを合成するのに関わる遺伝子はたくさんあり、そのうちどの遺伝子がどの程度変異しているかで重症度が異なります。

健康な普通の日本人でも遺伝子変異がある

OCA2型と呼ばれるタイプのアルビノは、常染色体劣勢遺伝で、P蛋白というメラニン合成に関わるタンパクに関連する遺伝子が変異しています。

様々な変異があるのですが、最も多い変異はA481Tという変異で、481番目のアラニンがスレオニンに置き換わっているものです。

この変異があるとメラニンを作る機能が70%に低下します。

この変異は、アルビノではない健常日本人にも、5人に1人(20%)の割合であることが報告されています。色白な人では変異があることが多いです。

多くの遺伝子の組み合わせにより肌の色が決定される

皮膚色に関わる数多くの遺伝子の状態により、メラニンがどのくらい合成されやすいかが決まっているということです。

シミができやすいタイプとできにくいタイプ

重症のアルビノの場合はメラニンを合成できないので、シミはできません。それ以外ではシミはできる可能性があります。

シミの原理

長期間にわたって紫外線を浴びることにより、メラノサイト(メラニンを作る細胞)が活性化されたり、表皮細胞や真皮の線維芽細胞に異常が起きたりします。それにより、シミ(老人性色素斑)ができます。

肌質による紫外線を浴びた後の反応の違い

慢性的な紫外線曝露で

・シワやたるみ(光老化)ができやすいタイプ
STXBP5L,FBXO40,TGIF1に遺伝子変異がある

・シミができやすいタイプ
IRF4,MC1R,ASIP,BNC2に遺伝子変異がある

ということが報告されています。

ざっくり言えば、
もともと色黒の人ほどシミができやすく、
色白な人はシミができにくい代わりにシワやたるみはできやすい
です。

メラニンを合成する能力が高いタイプ(地黒)では、老人性色素斑に限らずあらゆるシミができやすいです。

日本人はシミができやすい

黒人ではベースが黒いためシミが目立ちません(というか全体的にメラニンで皮膚を保護しているから細胞がDNA損傷されにくくシミそのものもできにくい)。

白人ではメラニンが作られにくいため、シミはできにくいです。

その中間にいる日本人は、シミができやすいです。

シミをひとつも作らないようにするのは難しい

シミができにくい遺伝子だとしても、完全なアルビノでない限りシミはできます。

なので、シミがひとつも全くできないようにするのはかなり難しいです。

可能性があるとしたら、若い頃から徹底的に紫外線を避け、ほぼ地下室で暮らすくらいのつもりじゃないと無理だと思った方が良いです。

できたシミは全部消せるのか?

レーザー治療はかなり優れている

シミのひとつひとつにレーザーを照射し、テープで保護するタイプの施術は、傷がしっかり治るまでのダウンタイムの時間はありますが、根治も可能な優れた治療です。

レーザー治療後もシミは再発することがある

メラノサイト(メラニンを作る細胞)は表皮の一番奥にある基底層という部分に存在しますが、シミがある部分では、このメラノサイトが暴走してメラニンをたくさん作っています。それに加え、シミがある部分の表皮および真皮の一部の細胞は異常をきたしています。

これらの細胞が全てレーザーで破壊できればシミは完治しますが、うまく全ての異常細胞を撃退しないと、シミは再発することがあります。

光治療では根治できない

光治療は、テープを貼るなどのダウンタイムもほとんどなく、炎症後色素沈着のリスクもなく手軽ですが、メラノサイトや異常角化細胞を全て攻撃はできないので、全体的に薄くすることはできても根治はできません。

薄いシミは消えにくい

そもそも光治療では、かなり薄いシミは反応しません。

レーザー治療であっても、薄いシミはターゲットとなる黒色が少ないので、反応しないことがあります。反応させるには強い出力で照射する必要があRますが、そうすると今後は炎症後色素沈着のリスクが上がります。

あまり目立たない薄いシミまで治療するかどうかは、個人の価値観です。

シミができにくい色白タイプであればレーザー治療で根治を目指す

シミができにくいタイプであっても、強い出力でレーザーを照射すれば、炎症後色素沈着が起こりやすいです。

炎症後色素沈着は、通常は3ヶ月程度でかなり薄くなることが多いですが、完全にひくのに2~3年かかる場合もあります。

薄いシミだと、レーザー照射後の炎症後色素沈着の方が色が濃い場合もあり、せっかくレーザー治療を受けたのにあまり意味がなかったと思われる場合も多いです。

しかし、炎症後色素沈着が引くまで保存療法(=紫外線対策以外は何もしない)をしっかりと行い、気長に結果が出るのを待てば、薄いシミでも消すことは可能です。

シミができやすい色黒タイプの場合

シミができやすく炎症後色素沈着も起こりやすいタイプは、
しっかり紫外線対策をし、なるべくシミができないようにすることと、
レーザー治療後の炎症後色素沈着のコントロールを本気ですれば、
レーザー治療でシミがひとつもない状態も目指せます。

薄いシミに関しては、
色白な人はかなり薄いシミも目立ちますが、
色黒な人は、ある程度の濃さのシミでないとほとんど見えないので、薄いシミをわざわざ治療しなくても、ほぼシミがひとつもない状態のように見えるという側面もあります。

とは言え、色黒の場合はレーザー治療でしっかり効果を出すにはかなり根気が必要です。

現実的には、光治療で全体的にシミを薄くして、その状態をキープするように心がける方が圧倒的に楽で、人気の治療メニューとなっています。

 

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