色黒とは
地黒と色黒は違う
色黒は2種類
・地黒と呼ばれる、もともと色が黒くてメラニンが作られやすいタイプ
・もともとは色白だけど、常に紫外線を浴び続け、色黒の状態になっているタイプ
どちらのタイプかによって、シミの治療に対する反応は異なってきます。
Fitzpatrickのスキンタイプ
紫外線に対する皮膚の反応の仕方によって、6種類のスキンタイプに分類されます。
表の下にいくほど地黒になります。
スキンタイプⅠの白人は、紫外線にあたった後も赤くなるだけで黒くはなりません。
スキンタイプⅥの黒人は、日焼けしません。
日本人のスキンタイプはⅡ、Ⅲ、Ⅳです。
Ⅰ、Ⅱのタイプは光老化を起こしやすく、皮膚がんになりやすいです。
フォトスキンタイプ | |
スキンタイプ | 反 応 |
I | 常に赤くなり、決して皮膚色が濃くならない |
II | 常に赤くなり、その後少し皮膚色が濃くなる |
III | 時々赤くなり、必ず皮膚色が濃くなる |
IV | 決して赤くならず、必ず皮膚色が濃くなる |
V | 皮膚色がとても濃い |
VI | 黒人 |
Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのどのスキンタイプであっても、常に紫外線を浴び続ければ、かなり色黒な状態になります。
スキンタイプによるレーザー治療の反応の違い
色黒の人のシミに対するレーザー治療・光治療
肌がかなり黒い状態だと、レーザーは当てられない
レーザーの原理は、肌の白さとシミ(もしくはムダ毛)の黒のコントラストで効果が出る仕組みです。黒い色にレーザーが吸収され、その周囲の組織を破壊します。
かなり色黒の場合は、肌全体にレーザーが吸収されてしまい、ヤケドになってしまいます。
なので、もとのスキンタイプが何であれ、肌がかなり黒い状態では、レーザーを当てることができません。光治療も同様です。
地黒で日焼けしていない場合
地黒だけど日焼けしていない場合は、レーザーを当てられるかどうかは肌色次第になります。
そこまで黒くなければ、レーザー治療や光治療を受けることができます。
ほとんどの日本人は地黒でも照射可能です。
ただし、出力は低めに設定する必要があります。ヤケドしてしまうからです。
光治療の場合は効果がマイルドなので問題になることはあまりないですが、地黒の人が強いレーザー治療を受けた場合、白斑になってしまう可能性があります。
白斑とは、シミの逆で、肌の一部がその他のところよりも白く抜けてしまう現象です。
一度白斑になってしまうと治療はなかなか困難です。
色白だけどかなり日焼けしている場合
色白だけどかなり日焼けしている場合は、日焼け後の黒さが色黒の日焼けしていない人程度であったとしても、レーザー治療や光治療には向きません。ヤケドのリスクが高いです。
時間が経って色がある程度戻るのを待った方が良いです。
地黒で日焼けしている場合
当然、レーザー治療や光治療は受けられません。ヤケドしてしまいます。
地黒だと炎症後色素沈着のリスクが高い
シミのレーザー治療後の炎症後色素沈着
シミに対してレーザー治療をした場合、炎症後色素沈着をきたす場合があります。この起きやすさは、スキンタイプで決まっています。
スキンタイプがⅡの人では炎症後色素沈着になりにくく、
Ⅲ・Ⅳの人ではなりやすいです。
メラニンを作る能力が高いからです。
スキンタイプⅢ、Ⅳの人は特に、レーザー照射後は、少しでも炎症後色素沈着がひどくならないように、細心の注意を払って保存療法(=紫外線対策以外は何もしない)をしなければなりません。
もとが色白な人ほどシミを治療しやすい
炎症後色素沈着になりにくく、多少日焼けで黒くなっていたとしてもレーザーも当てやすいスキンタイプⅡの人は、シミ治療がしやすいと言えます。
ただし、ベースの肌色が白いと、少しのシミでも目立ってしまいます。
また、メラニンを作る機能が弱いということは、紫外線の害にも弱くなるので、光老化によるシワ、たるみなどは生じやすいです。
白人が老けやすいのは、肌が老けやすいからという要素もあります。
黒人の方がシミが目立つこともなく、皮膚にハリがあり(白人よりも真皮が厚い)、肌は老けにくいです。
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