ニキビについて知っておきたいこと

ニキビ

ニキビの基本知識

ニキビはあまりにも一般的な肌トラブルですが、ニキビの病態についての正確なことはあまり理解されていないことが多いです。

なぜニキビが出来るのか?
ニキビはどんな経過をだどるのか?

基本を知らないと、正しく対処することもできません。

ニキビが出来る原因

ニキビ菌

ニキビの原因となる菌は

Propionibacterium acnes アクネ桿菌

という皮膚常在菌(健康な肌でふつうに見られる菌)で、
通称ニキビ菌と呼ばれています。

嫌気性(酸素があると生きられない)
好脂性(皮脂が大好き)

なので、

酸素が届かず皮脂の多い、毛穴に生息しています。

皮脂の多い毛穴とは、脂腺性毛包と言って、顔面(特にTゾーン)、デコルテ、背中の上のほう、に多く存在します。いずれもニキビの好発部位です。

ニキビ菌は異常増殖さえしなければニキビの原因にはならず、むしろ肌にとって良い働きをしています。

ニキビ菌が異常増殖する原因

・毛穴が詰まって酸素が届かなくなる
・皮脂が多すぎて大量に増える

ニキビ菌が増殖すると皮膚に炎症を起こし、ニキビができてしまう、という仕組みです。

毛穴が詰まる

脂性肌(生まれつき皮脂分泌が多いタイプ)の方はニキビができやすい傾向にはありますが、毛穴がつまらなければニキビはできないので、必ずしも脂性肌の方だとニキビができやすいわけではありません。

毛穴が詰まるとは、毛穴の上の部分(毛孔漏斗部)の角質が分厚くなることです。

乾燥による角質の肥厚や体質などが影響しますが、詳しい発生機序はまだ完全には解明されていません。いずれにせよ、角質を溜めないケアが大切です。

皮脂分泌が多くなる原因は

体質(脂性肌)
男性ホルモン
ストレス
食生活(甘いもの、香辛料、カフェインの過多、ビタミンB2B6の不足)
乾燥
洗いすぎ

などです。乾燥と洗いすぎはいずれも、潤い成分が足りないためにそれを補おうと肌が皮脂分泌を亢進させます。

ニキビの経過

①白ニキビ、黒ニキビ

白ニキビは毛穴が詰まってニキビ菌が増殖した状態。
黒ニキビは白ニキビにムダ毛や汚れが混ざったり、皮脂が酸化した状態。

ここまでで治れば、跡を残すことはありません。

②赤ニキビ

増殖したニキビ菌が炎症を引き起こし、赤くなった状態。
ニキビ菌の周りに白血球が集まり戦っている状態です。

このタイミングで無理につぶすと、かえって炎症が広がり悪化するので注意。

赤い炎症が治まると、その後に炎症後色素沈着という茶色いシミのような状態になりますが、時間の経過とともに徐々に改善します。

③黄ニキビ

ニキビ菌と戦って死んだ白血球の死骸が黄色い膿となって溜まっている状態。
適切に潰して膿を出した方が良いです。

この段階でも放置してさらに奥まで炎症が進むと、最終的に瘢痕となってしまいます。いわゆるクレーターです。クレーターは時間が経っても自然には治りません。跡を残さないためにも、なるべく早い段階のニキビのうちに治癒するように気をつけることが大切です。

④濃い赤色〜茶色のニキビがなかなか治らない状態。

炎症が強い急性期を過ぎて、ニキビがだんだん治りかけている状態。

最初は濃い赤色、そのまま引いていく場合と、炎症後色素沈着として茶色くなる期間を経てから引いていく場合があります。

ニキビがシミになる、と言われているのは、この炎症後色素沈着のことです。一般的にシミとは肌にずっとあって自然には消えないものをさします。炎症後色素沈着による茶色のシミのようなものは、時間が経てば消えると言う意味でいわゆるシミとは少し違います。

炎症後色素沈着とはその名前の通り、強い炎症が起きたために一時的にメラニンが増える反応が起き、時間が経つと自然と消えるもののことを言います。

炎症後色素沈着になりやすい肌質があります。
Fitzpatrikのスキンタイプ(シミの記事参照)でいうところの3、4ではメラニン色素が作られやすく、炎症後色素沈着も起きやすいです。

⑤クレーター

ニキビが治ったところが凹んでしまった状態です。

黄ニキビの段階で炎症が肌の深くまで及んでしまうと、炎症が完全にひいて色味も消えた後に凹みであるクレーターが残ってしまいます。

これは通常のスキンケアでは治りません。

ニキビ肌は肌が弱っている状態

ニキビは皮膚の疾患であり、皮膚の大事な役割であるバリア機能が低下しています。

見た目がごっついせいかニキビ肌はガサツな印象がありますが、透明感の高い繊細そうな美しい肌よりも、よっぽど繊細で刺激に弱い状態です。
(美しい肌というのは健康な状態なので、実は多少雑に扱ってもビクともしません。繊細どころか鈍感です)。

重度のニキビ肌では使わない方がよいもの

ニキビ肌はバリア機能が低下し、アルカリ性に傾いています(健康な状態では肌は弱酸性)。肌が弱った状態なので、優しく扱わなければいけません。

アルコール濃度の高い化粧水などはさっぱりと清涼感はありますが、刺激が強く保湿作用は少ないのでニキビ肌には適していません。

吸着力の強い毛穴パックスクラブ入り洗顔剤は、角質を痛めさらにバリア機能を低下させます。

洗浄力の強いタイプの洗顔料はアルカリ性で、重度のニキビ肌には刺激が強すぎる場合があります。
過剰な皮脂を適切に洗い流すことは大切ですが、洗いすぎに注意し、洗顔後は保湿剤をたっぷり塗る必要があります。
ただし、毛穴を閉塞させやすいタイプの油性成分は避けなければいけません。

ノンコメドジェニック

ひとつひとつ化学成分をチェックするのは大変ですが、ニキビを誘発しない化粧品はノンコメドジェニックの認定を受けているので、それを確認すると良いでしょう。

ただし、ノンコメドジェニックとは、ニキビの初期段階である面ぽう(白ニキビ黒ニキビ)を発生させない、ニキビを悪化させない、というものなので、それを使ったからと言ってニキビが治るわけではありません。なので、必ずしもそれを使う必要はありません。

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